先に掲載した前編「恐怖の断捨離カメラ(?)E-M1 Mark IIの魔力」に引き続き、今回もオリンパスの高性能ミラーレス一眼「OM-D E-M1 Mark II」(以下、E-M1 Mark II)を取り上げる。AF追従の高速連写機能やプロキャプチャーモード、スローシャッターでも手持ち撮影できる優れた手ぶれ補正機構など、E-M1 Mark IIの基本性能を高く評価する落合カメラマンだが、それでも不満に感じる部分はいろいろとあるようだ。

 さて、世間的にも評判が良い(と思われる)E-M1 Mark IIなのだけど、使い込んでみると物足りなさを覚えるところがけっこうある。十分「合格ライン」には達しているものの、本当に外せない場面では私自身「念のためにまだ一眼レフを持ち出すことがある」のが現実なのだ。

オリンパスが2016年12月末に発売したミラーレス一眼のフラッグシップモデル「OM-D E-M1 Mark II」。ボディー単体モデルの実売価格は21万円前後で、一時の強い品薄状態は解消された
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AFの追従性能は一眼レフやα6500に譲る部分も散見される

 例えば動体AF。機能面では“一眼レフ並み”になったといっても差し支えないE-M1 Mark IIの動体AFも、シビアに見ると打率(確実性)の面でまだ不安を感じさせることがある。ズバリ当たっているときのピントのつかみに文句はない。物事がうまく転がっているときには、ホントに素晴らしい仕上がりを見せてくれる。でも、途中で一瞬ピントを見失うなどの「想定外の状況」に直面したときのリカバリーには、まだ悪い意味での“ミラーレス機らしさ”が残っている。連写中にズーミングするとAFがまったくついてこないというのもツラい。このあたりは、ソニーα6500の方が(完璧ではないものの)頑張りは上であると感じる。

【落合カメラマンより補足】
・上の段落で「連写中にズーミングするとAFがまったくついてこないというのもツラい」と述べましたが、記事の執筆・掲載後、2017年5月8日にリリースされた新しいファームウエア(Ver.1.2)で該当の動作を再確認したところ、C-AF連写中のズーミングにAFが追従するよう動作が改められていることを確認しました。[2017/6/21 12:00]

 だから、まだ一眼レフを捨てることができないのだ。一眼レフでなければ撮れないものがある。その一方で、ミラーレス機でなければ効率的に撮影がこなせなかった場面にも多々、遭遇している。適材適所。この言い古された言葉が、カメラ(写真撮影)関連においてこれほどまでにピッタリくる時代になるとは、5年前には思いもしなかった。

いってみりゃ、ただの便利ズームでもあるM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO。でも、その描写性能は、高倍率標準ズームレンズとしては一級品だ。ボケ再現も、この手のズームレンズとしては非常に良好。それに加えての、鬼のような手ブレ補正の効き(ボディー内手ブレ補正との組み合わせによる)である。実用性の高さにおいて、このレンズの右に出るものは現状、存在しないだろう(M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO使用、ISO200、1/1000秒、F4.5、+0.3露出補正)
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強烈な手ブレ補正機能がときに足かせになるのが流し撮り。本機では、手ブレ補正「オート」設定がかなり賢くなっているので、カメラ任せでもほぼ思い通りの動作をしてくれるようになっているけれど、被写体の移動速度が遅い場合などにはまだ「そうじゃないんだよっ!」的な動作(流し撮りのためのカメラの動きを手ブレと判断して「補正」してしまう)を見せることがある。なので、状況に応じ、手ブレ補正はマメにOFFにすべし(M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO使用、ISO200、1/125秒、F5.0)
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