ビジネスパーソンが注意するべき“病気”について、専門家に解説をしてもらう連載です。健康診断や人間ドックで「脂肪肝」と指摘されたことはありませんか? もし指摘されたら、どうしたらいいのでしょうか? 駒沢公園内科クリニック 坂本夏子先生に解説してもらいます。

成人男性の3人に1人、女性の5人に1人が脂肪肝

 皆さんは、職場の健康診断や人間ドックで「脂肪肝」と診断されていませんか?

 近年、脂肪肝と診断される方は増加しており、健診・人間ドックの受診者の約30%が脂肪肝と診断されるといわれています。また、成人男性の3人に1人、女性の5人に1人が脂肪肝という報告もあります。

 それでは脂肪肝とは、どのような病気なのでしょうか。

 脂肪肝とは、肝細胞に主に中性脂肪が蓄積した状態を言います。もう少し厳密にいうと、肝細胞の20%以上に、脂肪滴という細胞中に存在する、脂質やタンパク質などを含む球形の液滴が沈着していると、脂肪肝と診断されます(脂肪滴 には、脂質をため込む役割があるのです)。実際には、腹部超音波検査やCT検査で、容易に診断できます。

 脂肪肝は現代病の一つといえます。その発症要因が、肥満やメタボリックシンドロー ム、そして飲酒にあるからです。実際、脂肪肝患者さんは“肥満でメタボリックシンドロームを有する、飲酒歴 のある中年男性”に多いです。ただし、アルコールを飲まなければ安心、ということではなく、“飲酒習慣のない、肥満やメタボリックシンドロームを有する人”にも多く認められることが、近年注目を浴びています。

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