美しい切子細工を楽しめる太字のボールペン

パイロット「CUSTOM切子」(税別3万円)。写真は「CUSTOM切子 菊篭目(きくかごめ)」。ほかに、「碁盤」「格子」がある
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 スターリングシルバーの軸に、ガラスなどによく見られる切子細工模様を施したボールペンが、パイロットの「CUSTOM切子」だ。スターリングシルバーは高級筆記具によく使われるが、そこに、切子の模様を彫るという和洋折衷的なデザインがうまくハマって、とても透明感のある軸に仕上がっている。しかも、その模様の彫刻が正確。「菊篭目(きくかごめ)」の模様が彫られたタイプの軸を回すと、まるでアニメーションのように寸分の狂いもなく、模様が上下に動くように見えるのだ。それは「碁盤」タイプも「格子」タイプも同じ。ゆるいカーブを描くペンの軸の上に、驚くほどの精度で模様が彫られているのだ。本当によくできている。

回転繰り出し式なので、ペン先がぶれず書きやすい。ペン先に向かう曲線が絶妙でペン先の周りの視界もとても良い
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こちらは「CUSTOM切子 格子」(税別3万円)
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こちらは「CUSTOM切子 碁盤」(税別3万円)
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 切子の模様は手に持つとちょうど良い滑り止めにもなる。少し太めの軸と、ほぼ中心に重心が置かれたウエートバランスが合わさって、さほど重さを感じることなく、滑らかに書ける。

 インクはアクロインキが使われているので、スイスイと流れるように文字が書ける。アクロインキのような低粘度油性インクはプラスチック軸よりも金属軸で使うほうがペン先のコントロールが安定し、筆者のような悪筆でも多少はましな文字が書けるのだ。

回転繰り出しの機構がよくできていて、繰り出すときの感触が気持ち良い。リフィルはアクロインキのBRFN-30(税別300円)
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ペン先はボール径1.0mmで太めの文字が書けるので、さらに文字がキレイに見える。また、ペンを万年筆のようにやや寝かせて書くと、より心地良い書き味が楽しめる。高級な素材に、手間のかかる技術とセンスの良い柄選び、さらに筆記具としての性能の高さと、高級筆記具に必要な要素を正しく盛り込んだペンなのだ。

太さがちょうど良く、握りやすく、書きやすいボールペンに仕上がっている。見た目より軽いが、それでも銀製の軸なので、大量の筆記には向かない
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