長く使うための触り心地と手になじむ質感

 アイオンの特徴は、軸に施された細かいヘアライン加工だ。ラミー2000のような縦方向ではなく、軸に対して横方向に入ったヘアラインなのだが、この加工が手に持ったときの独特の質感を生み出している。手間がかかる縦方向ではなく、機械でも加工可能な横方向のへアラインにすることで価格を抑えつつ、金属軸の無機質なツルンとした肌合いをなくして手になじむ軸に仕上げているのは本当にうまい。これによって、マットな質感に深みが増した。

この細かいヘアライン加工が、軸の質感や持ち心地を軟らかいものにしている。軸のヘアライン加工の模様が尻軸まで続くデザインの一貫性も見事
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 さらに、軸からグリップまで継ぎ目なしにシームレスにつながっているような加工がすごい。グリップに当たる部分はサーキュラーブラッシュ加工という研磨加工を施している。見た目の質感が大きく違っているのでどこからがグリップなのかは見れば分かるが、そのつなぎ目に段差はなく、少し中ぶくれの軸から流れるようにペン先に向かう緩やかな曲線が見事。実際に持つとぴたりと手に収まり、指先の感触も心地良く、しっかりと握って書くことができる。その感覚は万年筆もボールペンも同じだ。

軸からグリップへとシームレスにつながっているのもデザインのポイント。写真ではほぼ分からないくらいの絶妙な曲線も握りやすさにつながっている
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段差がないせいか、表面の加工の見事さか、手にしたときにすぐにしっくりとなじむ
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