プロの製図専用が進化して筆記用に!?

プラチナ万年筆「プロユース171」(1500円)。写真はブルー軸(0.5mm)
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 プラチナ万年筆の「プロユース171」は、ひと言で言えば、一般の筆記にも使えるようにした本格的な製図用シャープペンだ。製図用シャープペンというと、シャープペンの高級版と思われるが、製図は線を引くことに特化しているため、製図用のシャープペンはペン先が見やすく、低重心設計になっているなど、筆記用のシャープペンとは構造が異なる。しかし、現在、製図をシャープペンで行うプロはほとんどいない。また、製図用シャープペンを意識したデザインの筆記用シャープペンもあるが、実際に製図に使えるかというと、そういう製品は少ないのが現状だ。

軸の色で芯の太さが決まっている。上から、シルバー(0.3mm)、ブルー(0.5mm)、ブラック(0.7mm)、ホワイト(0.9mm)、の4種類を用意
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 このプロユース171のすごいところは、製図用シャープペンとしてきちんと使える設計になっているうえ、一般筆記用のシャープペンとしても使いやすいように作られているところ。それを実現するための機能が、「セーフティスライド機構」と「シュノークシステム」だ。

重心は低く、ローレット加工のグリップなど、製図用シャープペンとしてのポイントは全て押さえている
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 セーフティスライド機構は、プラチナ万年筆のベストセラーでもある「プレスマン」「オ・レーヌ」シリーズに搭載されている、強い筆圧に対して内部のスプリングの働きで芯が沈み、クッションのように力を吸収する機能だ。この機能で「折れにくい」を実現する。

 もう一つのシュノークシステムは、芯パイプの長さを調整して好きな長さで書くことができる機能と、セーフティスライド機構のオン・オフを切り替えられる機能を合わせたシステムだ。これによって、セーフティスライド機構をオフにし、芯パイプを長めにすれば本格製図用シャープペンシルに、セーフティスライド機構をオンにし、芯パイプを短めにすれば通常の筆記用のシャープペンシルへと変化させられるのだ。

パイプを覆う部分を上下させることでパイプの長さが調整できる
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ここを回転させて、クッションをオン・オフできる
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 柔らかい書き応えと、タイトな書き応えを選べるのは魅力。また、芯パイプを好きな長さに調整できるというところも、筆記時の感触が微妙に違ってきて面白い。さらに、0.3mm、0.5mm、0.7mm、0.9mmと芯の太さがそろっていて書き味が変わる。芯の硬度まで入れたら、その組み合わせは膨大だ。そこから、自分が好きな書き心地を選ぶのは、万年筆のペン先を選ぶことにも似ていて、さすがは万年筆メーカーが作ったシャープペンと感動する。

 デザインは、もともと製図用シャープペンだけに、プロの道具を思わせる大人っぽいイメージ。シルバーは0.3mm、ブルーは0.5mm、ブラックは0.7mm、ホワイトは0.9mmと、芯の太さによって軸色が違う。実は、これも製図用シャープペンシルとしての基本で、線の太さに意味がある製図用シャープペンシルの場合、複数の芯の太さをそろえて使い分けるのが当たり前なので、見分けが付かないと困るのだ。芯の硬度を示す窓が付いているのも、同じ理由。プロの道具はシビアだ。もちろん、単に筆記用として使うだけならそこを気にする必要はない。カッコよくて書き味を選べるシャープペンとして、自分に最適のセッティングを見つければ良いのだ。

製図用シャープペンの特徴の一つ、芯の硬度表示窓も装備
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