衛生面重視の傾向を反映した包丁

 今回展示会で驚いたのが、包丁がカラフルになっていることでした。和包丁といえば木の柄で、刃にブランド名が彫ってある渋いデザインのものが一般的。なぜカラフルな包丁が複数のメーカーから出ているのかというと、理由は「HACCP(ハサップ)」。

 HACCPとは、「Hazard(危害)」「Analysis(分析)」「Critical(重要)」「Control(管理)」「Point(点)」という言葉の略語で、米国で始まった食品衛生管理の手法のひとつ。現在では世界中で導入が進んでいて、日本でもよく聞くようになりました。食品の製造や出荷の工程のなかで、微生物や異物混入が起きないようにあらかじめ予測・分析して被害を未然に防ぐ方法で、厚生労働省をはじめ、業界団体や地域で認証制度があるんです。HACCP認証を取っていれば、信用度も高まるということです。

 そこで多くの厨房や食品工場で導入され始めたのが、食材によって包丁を使い分けるということ。魚用、肉用、野菜用としっかり分けて使えば衛生的ですよね。それを分かりやすくしたのが、包丁の色分けなんです。とにかくカラフルで、メーカーによって色分け方法に個性があるのが面白い。これはすぐに一般家庭用としても普及しそうですね。

業務用厨房用品メーカー、カンダのHACCP用の包丁「TOカラー包丁」(3500~1万円)
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同じくカンダの「龍治ステンカラー包丁」(3800~1万500円)
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IH調理道具の進化

 進化し続けているのが、IHクッキングヒーター。家庭用の卓上IHはさまざまありますが、今までは熱源の直径が14cmという規定があり、サイズ展開がありませんでした。今回見つけたのは、卓上用の直径10cmのIHクッキングヒーター。三重県四日市市のメーカー、スタジオノアのデザインチームが開発したものです。小さくなったので、レストランでもテーブルでサービスできるようになりそうですね。一人用の鍋や陶板焼きなどにちょうどいいので、今冬には人気が出るのではないでしょうか。

スタジオノア「IH調理器具」(2018年夏頃発売予定、価格未定)
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IH用の土鍋類も種類豊富になった
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