海外メーカーの太いペン先の万年筆で画数の多い漢字を書くと文字がつぶれてしまうことがある。このため、日本語を書くなら細い線をラクに書けるペン先を持つ国産万年筆が良いという声も多い。日本製は最近、デザインの幅も広がり、海外での評価も高まっている。品質の良いものを選べば一生使えることから新しい門出を祝すギフトとしてもふさわしい。そこで、今回は高級感があって実用性も高い、ギフトに最適な国産の万年筆を選んでみた。

カッコよく決まる漆塗り万年筆「デラックス漆」

パイロット「デラックス漆」1万5000円
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 万年筆の軸のコーティング素材として早くから注目されていたのが日本の漆だ。軸に艶を与え、耐久性も高い漆を使った万年筆は、明治時代には「ナミキ」というブランド名で海外で人気を博した。今でも国産の漆は国内外で高級万年筆などに使われている。そのナミキの万年筆を作っていたのが現在のパイロットだ。現在では漆といえばパイロットのお家芸ともいえるほど種類が豊富だが、最も手軽に購入できる漆コーティング軸の万年筆が「デラックス漆」だ。

細身の軸だが、漆の質感がしっとりと手に吸い付くようになじむ。女性や子どもでも負担なく握れるサイズだ
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ペン先は14金。F(細字)とM(中字)が選べる
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 かなりスリムな真ちゅう製の軸に漆が塗られているデラックス漆は手によくなじむ。ペン先は14金で、漆の肌触りと金の柔らかいタッチの組み合わせは、海外の高級万年筆に引けを取らない書き味を生む。また、漆塗りの軸は、ブラックやディープレッド、ダークブルーがあるが、どれも深い透明感があって、奥の方に艶を感じる複雑な風合いが魅力。伝統工芸の技術が実用品の中で息づいている漆塗りの万年筆は、持っているだけでもうれしいものだ。インクはカートリッジも使えるけれど、コンバーターが付属しているので、ギフトならボトルインクも添えて贈りたい。

漆塗りの軸はとても深い色合い。黒、ダークブルー、ディープレッドのどれもが奥行きのある透明な質感を感じる
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コンバーターが付属するが、カートリッジの使用も可能
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