闇夜に輝くステンドグラスのような大人のデザイン
レジンのバリエーションの豊富さを教えてくれるペントの「シンフォニー」シリーズは、一本一本、テーマに沿った軸のデザインが印象的だ。しかも、その軸やキャップの精緻なレジン加工技術を堪能できるように、大型のキャップや太い軸を採用し、ゴージャスなリングを付けるなど妥協がない。その新しいシリーズ「シンフォニー ラルゴ」は、凝ったレジンの軸はそのままに、キャップと首軸、尻軸をブラックにして、軸にコントラストを効かせたデザインが特徴。
今回の「 シンフォニー ラルゴ 紫紺の時空」では、レジン細工の部分も青と紫系でまとめ、両端の黒い夜の闇の中に浮かび上がる街の明かりと、徐々に暗くなっていく光のグラデーションを表現。とてもセンス良くまとまったデザインになっている。
万年筆としての性能も、ペン先はドイツのシュミット社のものを使い、ステンレス製ながら、引っ掛かりが少なく滑らかにペンが紙の上を動く。シュミット社のペン先は気圧変化に対応してインク漏れを防ぐなど独自の機能をもち、欧州では信頼のブランド。インクフローのスムーズさは、国産のペン先に迫る。長さも軸径もパーカーの「ビッグレッド」と比べても遜色のない堂々とした仕上がり。地味なデザインが多い日本の万年筆だが、こういう、ちょっとダークなムードも感じさせる、大人の華やかさが表現できる製品もあるのだ。