“レザー製でスクエア型”がビジネスリュックの新潮流
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 ビジネスウエアのカジュアル化が進み、多くの人が仕事かばんにリュックを選ぶようになってきた。手提げのブリーフよりも荷物の重さを感じにくく、両手が空くために自転車通勤も快適そのもの。PC収納付きモデルが多数発売され、いまやビジネスバッグの定番のひとつになっている。

 しかしビジネスユースである以上、そこにはマナーが存在する。スーツやジャケットでも違和感がなく、また相手先に不快感を与えない配慮が必要なため、売れ筋は「スクエア型」だという。リュックにもなる3WAYブリーフも人気だが、現在はリュックとして使うことを前提に選ぶ人が増えたため、スクエア型の純然たるリュックが売れているそうだ。

 さらに条件を付け加えるなら、「レザー製」に注目が集まっているとか。高級感のあるレザー製であれば上品に見えるため、ビジネスにもしっかり対応できる。このレザー製のスクエア型リュックを突き詰めたのが「ランドセル型」。立体的なフォルムで品があり、書類を縦向きに整然と収納できるのが特徴で、その筆頭は土屋鞄製造所の「大人ランドセル」にほかならない。

ヌメ革を使ったハードタイプの「OTONA RANDSEL 001」(税込み各10万円)
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 土屋鞄製造所は1965年創業、子ども用ランドセルづくりからスタートした革かばんブランド。自社工房を構え、現在は紳士・婦人用の各種バッグから財布や名刺入れなどの小物まで、数多くのレザーアイテムを展開している。この土屋鞄から2015年11月に発売されたのが大人ランドセルで、「創業50周年の節目に新しい取り組みとして企画した」と、土屋鞄製造所のかばんデザイナー、舟山真利子氏は話す。

 土屋鞄の子ども用ランドセルは広く認知されていたため、“大人用”のリクエストは以前からあったそうだ。ユーザーの後押しもあり、また「純粋にランドセルのすばらしさを大人にも伝えたい」(舟山氏)との思いから、開発に着手したという。ランドセル職人や紳士かばん職人など、社内のさまざまな職人の意見を取り入れながら、大人向けのシャープさを出すために試行錯誤。「革選びや色出し、フォルムや仕様など、子ども用ランドセルの良さを生かし、大人が使えるように設計するのに苦労した」(舟山氏)という大人ランドセルは、約2年をかけて完成した。

 この大人用に作られた斬新なかばんはSNSやメディアで大きな話題となり、発売当日には数時間で完売したという。その後も2016年1月から約2カ月おきに再販売されたが、いずれも即日完売という人気ぶり。ハンドメイドで生産数が限られるため、現在は受注をストップしている状態だ。しかし2月25日から待望の予約受け付けがスタートする。

背中に当たる部分の作りは、子ども用ランドセルからの応用。クッション入りのため、体にフィットして背負いやすい
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ランドセルなので開口部が大きく、書類を縦に収納できるのが特徴。13インチ(縦約32×横約22cm) までのノートPCも入る
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フロントポケットのほか、メーン荷室に内ポケットを備えている。名刺入れやキーケースなどの小物整理に最適
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001の革に熱と圧力をかけて立体的に作ったフロントポケットはランドセルのフラップを閉じた状態でも取り出せる作りになっている
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フラップは差し込み錠による開閉で、外から見えないのでスマートな印象
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開口部には荷物が落ちにくいように“折り返し”が付く。また001はコバ(革の切れ端)の美しい仕上がりも魅力。高度な職人技が光る
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