2017年3月の農園訪問の様子。昨年の買い付け資金で、収穫したコーヒーの乾燥場に新たに設備投資することでさらなる品質向上を目指している
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 田代珈琲(大阪府東大阪市)が「ダイレクトトレード」で販売する中米・ホンジュラスにある「ロス・オコティージョス農園」のコーヒー豆が注目され始めている。国際的なコーヒー品評会「カップ・オブ・エクセレンス」の審査員を務める同社が、同農園の品質管理の高さを評価し、2015年から販売を開始。以来、毎年前年比売り上げは倍増しているという。

 ダイレクトトレード(直接取り引き)はコーヒーに適用される取り引き方法で、販売業者がコーヒー農園に出向き、適正価格でコーヒー豆を直接買い付ける。収益は現地の設備や人件費に再投資し、品質の向上につなげて持続可能な高品質コーヒー豆の生産を実現する狙いがある。開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、その国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「フェアトレード(公平な貿易)」は世界中で浸透しつつあるが、同社ではダイレクトトレードによりさらに確実に適正な価格で生産者と直接取り引きをすることで、安定した高品質なコーヒー豆を流通させる考えだ。

 2017年も2月から同農園のコーヒー豆の販売を開始。公式サイトでは生産者のメッセージや農園の様子を紹介するなど、生産者の顔が見える情報発信にも力を入れており、さらにファンが増えているという。

(文/國松 珠実)