アップルが携帯音楽プレーヤー「iPod nano」と「iPod shuffle」の販売を終了した。人気モデルの突然の退場を受け、市場ではちょっとした「iPodショック」が起こっている。大手家電量販店では早々に在庫がなくなり、販売価格も急上昇していた。

ついに販売終了となってしまったアップルの携帯音楽プレーヤー「iPod nano」。同シリーズは、モデルチェンジごとにスタイルを大きく変えてきたのが特徴で、現行モデルはホームボタンを備えるiPhone似のスタイルを採用していた
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販売終了になった2シリーズは在庫が急減、価格は急上昇

 アップルのiPodシリーズは、4型の大型タッチパネル液晶を搭載した高性能モデル「iPod touch」を筆頭に、2.5型のタッチパネル液晶を搭載したスリムモデル「iPod nano」(第7世代)と、表示パネルを省略して携帯性を重視した「iPod shuffle」(第4世代)の3シリーズを販売していた。だが、2017年7月28日にアップルがiPodシリーズのラインアップ見直しを突然実施し、iPod touchを除いて販売終了となってしまったのだ。

 アップルは販売終了の理由を明らかにしていないが、iPod nanoとiPod shuffleは現在アップルが推進している定額制のストリーミングサービス「Apple Music」に対応していないことが大きな要因とみられる。

販売を継続する「iPod touch」(左)と比べ、iPod nano(右)は二回り以上コンパクトに仕上げられている。2型液晶を搭載しながらこの小ささに抑えた点が評価されてきた
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表示パネルを搭載せずに小型軽量化を突き進めた「iPod shuffle」。iPodを特徴づけるクリック&ホイール似の操作ボタンを搭載しているのが心くすぐられる
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 「スマホ全盛のこの時代、iPodが販売終了になっても影響はほとんどない」と考える人も多いだろう。だが、市場では特にiPod nanoの販売終了が大きなインパクトを与えていた。価格.comの調査では、販売終了が明らかになった直後から両シリーズを販売している店舗数が激減し、ヨドバシカメラなどの大手量販店では早くも軒並み完売となった。

製品ページのページビュー推移グラフ。生産終了が伝わると注目が高まり、特にiPod nano(紫)は爆発的に上昇した 価格.comのトレンドサーチから引用、グラフの価格は税込み Copyright (c) Kakaku.com, Inc. All Rights Reserved.
売れ筋ランキングの推移グラフ。iPod nano(紫)は1位に張り付き、圏外だったiPod shuffle(青)は一気に3位まで上昇した 価格.comのトレンドサーチから引用、グラフの価格は税込み Copyright (c) Kakaku.com, Inc. All Rights Reserved.

 販売価格も急上昇している。iPod nano(16GBモデル)のアップルストア直販価格は1万7800円だったが、一部の店舗では人気色をそれ以上のプレミア価格で販売するところが現れた。生産終了を受けて現在は流通在庫のみとなっているので、価格の安い店舗から売り切れていくことで、今後販売価格がさらに上昇するのは間違いない。

平均価格の推移。しばらく大きな変動のなかったiPod nano(紫)とiPod shuffle(青)だが、一気に価格が上昇してしまった 価格.comのトレンドサーチから引用、グラフの価格は税込み Copyright (c) Kakaku.com, Inc. All Rights Reserved.
取り扱い店舗数の推移グラフ。iPod nano(紫)とiPod shuffle(青)のどちらも12~13店舗にまで急減した 価格.comのトレンドサーチから引用、グラフの価格は税込み Copyright (c) Kakaku.com, Inc. All Rights Reserved.