(C) 2016「アズミ・ハルコは行方不明」製作委員会
[画像のクリックで拡大表示]

 山内マリコの同名小説を蒼井優主演で映画化。蒼井にとっては2008年の『百万円と苦虫女』以来、8年ぶりの映画単独主演作となるのが、この『アズミ・ハルコは行方不明』。NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』で大ブレークした高畑充希との初共演も話題だ。

 そしていきなりで何だが、おそらく見た人の評価が真っ二つに分かれそうな作品でもある。

実家にも職場にも年齢にも閉塞感を感じたアズミ・ハルコの失踪

 舞台は大型モール、洋服店、レンタルCDショップ、中古車店、ファミレスなどが立ち並ぶ地方都市の典型的な街。この街で暮らす28歳の独身OL安曇春子(アズミ・ハルコ/蒼井優)がある日突然姿を消し、彼女が消えた街に、その行方不明ポスターをパロったグラフィティー(落書き)が拡散していくというのが大ざっぱなシノプシス(あらすじ)だ。

 そう聞いてもさっぱり見当が付かないだろう。もう少し補足すると、物語は蒼井扮するハルコと高畑充希演じる愛菜の2つのパートに分けて語られていく。ハルコは実家で両親や祖母と暮らしているが、母が祖母の介護でストレスをためこんでおり、自宅は決して居心地の良い空間ではない。職場は職場で給料が安いうえに、社長と専務のセクハラ発言が横行し、これまた愉快な空間ではない。

 加えて27、28歳という年齢ゆえか、行く先々で聞かれるのは「彼氏は?」「結婚したの?」というセリフ。おまけに恋愛もままならず、そんな閉鎖的な環境に嫌気がさしたのか、ある日ハルコはクルマを乗り捨てたまま失踪してしまう。

(C) 2016「アズミ・ハルコは行方不明」製作委員会
[画像のクリックで拡大表示]