2017年の映画業界で目立っているジャンルがSF(Science Fiction)。それも宇宙航海など宇宙をモチーフにしたモノ、あるいは宇宙人による侵略モノだ。

 背景にはこの数年で視覚効果(VFX)技術が進歩したこと、『ゼロ・グラビティ』(2013年)が第86回アカデミー賞で最多7部門に輝いたこと、あるいは2016年に公開された『オデッセイ』(2月公開)が興行収入35.4億円、『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』(7月公開)が興収26.6億円と大ヒットしたことが関係している可能性がある。といいつつ、実際には単なる偶然かもしれないのだが、いずれにせよ今年は宇宙がモチーフのSF映画が多い。

 そうしたなか、8月に封切られたのが『スターシップ9』(8月5日公開)、『アトラクション 制圧』(8月8日公開)という2つの宇宙モノSF映画だ。両作品には一体どんな共通点があるのか。

 その話をする前に、まずは今年どんな宇宙モノSF映画があったかを振り返ってみよう。

人類移住プロジェクト描く『パッセンジャー』

『パッセンジャー』発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/ブルールーレイ&DVD&UHD発売中 (C) 2016 Columbia Pictures Industries, Inc., LSC Film Corporation, Village Roadshow Films Global Inc. and Wanda Culture Holding Co. Limited. All Rights Reserved.
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 最初に紹介するのは、ジェニファー・ローレンスとクリス・プラットがW主演した『パッセンジャー』(3月24日公開)だ。これは人類移住プロジェクトとして冬眠状態の5000人の乗員(パッセンジャー)を乗せた豪華宇宙船アヴァロン号で、乗客の1人であるジム(クリス・プラット)が、目覚めてしまうところから始まる。地球を出発してから目的地まで120年の航路があるのに、ジムは90年も早く目覚めてしまったのだ。

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 広い宇宙空間の中でたった一人、長い人生を過ごさなければならない事実に打ちひしがれ、孤独に絶望するジム。だが彼はあるとき、同じように目覚めてしまっていたオーロラ(ジェニファー・ローレンス)と運命的な出会いを果たす、という話だ。

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