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 突然、世界各地に現れた謎の飛行物体。彼らはどこから、何のためにやって来たのか? その答えを導くために米軍から協力要請されたのは、一人の女性言語学者だった──。

 『メッセージ(原題:ARRIVAL)』はSF映画ながら、本年度アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞など8部門にノミネートされ、音響編集賞を受賞。最近では映画に登場する宇宙船が、日本のあの米菓「ばかうけ」に似ていると注目され、監督自身が冗談めかして「影響を受けた」などと答えたことが話題になった。原作はテッド・チャンによるSF短編小説『あなたの人生の物語』(1998年)。前年の最優秀SF短編小説に与えられるシオドア・スタージョン記念賞を1999年に、米SFファンタジー作家協会主催の文学賞であるネビュラ賞の中長編小説部門を2000年に受賞している。

 監督は『ブレードランナー』の続編で、2017年10月27日より公開となる『ブレードランナー 2049』でも監督を務めるドゥニ・ヴィルヌーヴ。

 ここまで読んで、ど真ん中のSF映画を思い浮かべた人も多いだろう。だが本作がすごいのは、話が進むにつれて、通常のSFとは異なるドラマが待ち受けている点だ。ではいったい、どんな作品なのか?

突然現れた謎の飛行物体。その目的の解明を託される言語学者

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 主人公は、湖畔の家に一人で住む言語学者のルイーズ・バンクス(エイミー・アダムス)。彼女の脳裏には時おり、娘ハンナとの何気ない日常風景が浮かんでは消えていく。ハンナはどうやら、すでに亡くなっているようだ。

 そんなある日、謎の飛行物体が世界12カ所に突然姿を現す。ルイーズは米軍の要請を受け、ウェバー大佐(フォレスト・ウィテカー)によって謎の飛行物体近くに設けられた前線基地へと連れて行かれる。そこで彼女に託されたのは、彼らの言語を解明すること。彼らは人類に対し友好的なのか、それとも敵対視しているのか。その目的を知ろうというのだ。

 基地にはルイーズだけでなく、彼らが何者であるかを調べることを託された物理学者のイアン・ドネリー(ジェレミー・レナー)も連れてこられていた。2人は、ウェバー大佐ら軍人に見守られながら、強化ガラス越しに彼らと対面する。彼らの体はタコの足にも似たようなものがあり、そこから2人は彼らを「ヘプタポッド(7本脚)」と名付ける。

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