原油の流出は注目されるが、現場の作業員の行動は見落とされている

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 工期の遅れという現状を何とか打開したい雇い主側の要望に抗えず、通常のテスト作業の一部をおろそかにしてしまったことで、大惨事が起こる様子が描かれる本作。だが、その見どころは事故が起こるまでのドラマではなく、起こってからのドラマ。次々と噴出する原油による爆発と危機のなか、11人の仲間を失いながら、他の作業員たちはどうやって生き延びたのか。そこには仲間を懸命に救おうとする者たちの姿があったのだ。

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 メガホンを取ったのはウィル・スミス主演の『ハンコック』(2008年)や浅野忠信の出演も話題を呼んだ『バトルシップ』(2012年)などで知られるピーター・バーグ監督。そのバーグ監督は、これまで人間より環境の観点から語られることの多かった本事故に光を当てられることから、監督することを決意。「この石油掘削施設で11人が命を落とし、さらに多くの人が負傷したことを忘れないことが重要だ。原油の流出に注目が集まる一方、そこでの勇敢な行動がほとんど見落とされてしまっている。この作品は、それを語るチャンスだと思った」と話している。

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 また本作には、トランスオーシャン社の主任電気技師で、事故当日に石油掘削リグでコンピューターや電気系統を監視していたマイク・ウィリアムズも相談役として参加。自身の実体験に基づく内容になるよう尽力している。実は彼こそが、マーク・ウォールバーグ演じる主人公のモデルでもあるのだ。

 映画は事故発生後、ものすごい勢いで原油の噴出、爆発、火災を繰り返し、絶体絶命の危機がいく度となく訪れる。まさに生きるか死ぬか、ハラハラドキドキの連続だ。だが、そこで単なるパニック映画に陥らず、極限状態に置かれた人間たちのドラマへと仕上がっているのは、ウィリアムズの努力なくして語れないだろう。

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