1年のうちのたったひと晩、19時から翌朝7時までの12時間だけ、人殺しを含むすべての犯罪が合法になるという法律「パージ(浄化)法」が制定されてから数年後の全米を舞台に、裕福な者が、自分を防御する術もない貧しい者たちをゲーム感覚で血祭りに上げていく姿を描いたショッキングなサバイバルスリラー映画『パージ』。

 これまでに1作目、2作目と作られてきたこの映画の3作目となる作品が、2017年4月14日公開の『パージ:大統領令』だ。法律という足かせがはずれ、“何をしても自由”になった人間が見せるおぞましさがむき出しとなるこの映画の見どころを、1、2作目の物語とともに紹介していこう。

(C) 2016 Universal Studios.
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パージ廃止を公約に活躍する一人の女性議員

 1作目『パージ』の舞台は、パージ法が制定されてからしばらく経った2022年3月21日の米国。パージ法は政府が1年間の犯罪率を1%以下にとどめるために年に1度、人殺しを含むすべての犯罪が合法になるようにした法律だが、軍人と政府職員の10等級以上の者はパージの除外対象。またパージの間は警察、消防、救急(医療)のサービスは受けられなくなる。そんなパージの夜に備え、警備システムを販売する会社に勤めているジェームズ・サンディン(イーサン・ホーク)は、自宅にも警備システムを導入。準備は万全のはずだった。

 だが、パージが始まってしばらく経ったころ、アクシデントが起こる。外で逃げ惑う男の声が聞こえたことに反応したサンディンの息子が、警備システムを一時停止させ、その男をかくまってしまったのだ。そのことによって、男をパージのターゲットとしてなぶり殺すことを楽しみにしていた大勢のマスクをかぶった殺りく者により、サンディン一家もまた命を狙われるはめに陥り、一家VS.殺りく者の壮絶バトルが繰り広げられていく。

 2作目『パージ:アナーキー』の舞台は、その1年後の2023年3月21日。今度は飲酒運転で息子の命を奪った男への復讐(ふくしゅう)を誓う警察官のレオ(フランク・グリロ)という、パージを利用して復讐を誓う男と、パージの対象となって逃げ惑っていた母娘や夫婦が登場。復讐に向かう最中のレオが、今にも殺されそうになっている母娘らを見過ごせず、助けてしまったことから、パージ参加者である殺りく者たちに追われることになるというストーリーだった。

 3作目となる本作は、少女時代にパージによって家族を惨殺された一人の女性が、18年後の2025年に無所属のローン上院議員(エリザベス・ミッチェル)として、パージ廃止を公約に政界で活躍。次期大統領の座も狙えるほどに知名度を高めているところから幕を開ける。

(C) 2016 Universal Studios.
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