アメリカン・コミック、いわゆるアメコミの世界には、日本人でもその名を知っているヒーローを多数抱えるマーベル・コミックとDCコミックスという2大出版社がある。

 マーベルの代表的なヒーローといえば、スパイダーマンやキャプテン・アメリカ、X-メン、アイアンマンなどでそれぞれ人気があり、実写映画化され大ヒット。2012年には彼ら人気ヒーローが集まり地球の危機を救うために戦うというクロスオーバー作品『アベンジャーズ』まで公開され、全米興行収入は6億2335万7910ドル(685億6936万円/1ドル110円換算)を記録。米国の歴代興収5位(公開時は3位)に躍り出る大ヒットとなった

 一方、DCにはスーパーマン、バットマン、グリーン・ランタン、ワンダーウーマンという人気ヒーローがズラリ名を連ねる。クリストファー・ノーラン監督による『バットマン』映画第2弾となる『ダークナイト』(2008年)は公開当時、『タイタニック』(1997年)に次ぐ全米歴代2位の興収5億3485万8444ドル(588億3442万円)を記録。つまり興収的にもマーベル、DCはライバル関係にあるといえる。

 この2大勢力のうちDCが、2017年は新たな勝負を仕掛ける。『ワンダーウーマン』と『ジャスティス・リーグ』という2作品を公開するのだ。

DCの今後を左右するキーマン、ダイアン・ネルソン氏

『ワンダーウーマン』公開:2017年8月25日より全国ロードショー/配給:ワーナー・ブラザース映画 (C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNEENTERTAINMENT LLC
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 『ワンダーウーマン』は女性だけの島で育ち、男性を知らないプリンセスが、ある日、不時着し島に流れ着いたパイロットのスティーブを助けたことによって運命が大きく変わっていくというストーリー。故郷を離れスティーブとともにロンドンへやってきた彼女は、自身の持つ大きな力に気づき、美女戦士ワンダーウーマンとして活躍する。日本では8月25日より全国公開となる。

 そのワンダーウーマンも登場するのが11月18日より公開となる『ジャスティス・リーグ』だ。これはDCのヒーローたちが力を合わせて戦う作品で、言ってみればマーベルの『アベンジャーズ』に相当するクロスオーバー映画。今回はバットマン、ワンダーウーマン、アクアマン、サイボーグ、フラッシュの人気ヒーロー5人が手を組み、未曾有の脅威に立ち向かうという物語だ。ライバルであるマーベルの『アベンジャーズ』は続編まで大ヒットしているわけで、『ジャスティス・リーグ』はまさに、DCにとって負けられない戦いとなる。

 そんななか、2017年3月にDCエンターテインメント社長兼ワーナー・ブラザース コンシューマー・プロダクツ社長を務めるダイアン・ネルソン氏が来日。ネルソン社長は『ハリー・ポッター』シリーズを大成功に導いてきた人物で、DCの今後を左右するキーマンだ。

 はたして大ヒットのための秘策はあるのか。話を聞いた。

ダイアン・ネルソン(Diane Nelson)
DCエンターテインメント(DCE)社長/ワーナー・ブラザース コンシューマー・プロダクツ社長/ワーナー・ブラザース・インタラクティブ・エンターテイメント社長兼チーフ・コンテンツ・オフィサー。2009年にDCE社長に就任以来、ワーナー・ブラザースと連携し、TV番組、長編映画、大ヒットビデオゲーム、そのほかニュースで取り上げられるほどの数多くの優れた構想を展開。現職に就く前は、ワーナー・ブラザース・ピクチャーズとワーナー・ブラザース・ホーム・エンターテイメントの配給ビジネス向けに、劇場公開をしないオリジナルDVD長編映画や短編のデジタルコンテンツの開発と製作をおこなうワーナー・プレミアの社長を務める。また、ワーナー・ブラザース・エンターテイメントのグローバル・ブランド・マネジメント部門上級副社長も務めた。ワーナー・ブラザース入社前は、ウォルト・ディズニー・レコーズで米国内プロモーション部門の重役を務めている。
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