(C) 2016「家族はつらいよ」製作委員会
[画像のクリックで拡大表示]

 1969年から1995年まで、全48作品が劇場公開された渥美清主演の『男はつらいよ』は、のべ8000万人以上の観客を動員した人気喜劇シリーズとして知られている。その多くの作品でメガホンを取った生みの親であり、育ての親でもある山田洋次監督が、『男はつらいよ』のシリーズ終了から約20年ぶりに、本格喜劇に挑戦した。それが映画『家族はつらいよ』だ。

 結婚50年を迎えようとする夫婦に突然起きた“熟年離婚”騒動を機に、家族全員の不満が噴出していくさまを描いていく。

欲しいものは「離婚届に押すハンコ」!?

(C) 2016「家族はつらいよ」製作委員会
[画像のクリックで拡大表示]

 東京郊外で暮らす三世代同居の平田家には、長男の幸之助(西村雅彦)一家と次男の庄太(妻夫木聡)と、平田家の主で妻・富子(吉行和子)と暮らす周造(橋爪功)が同居している。

 ある日、周造はいつものように仲間とゴルフを楽しんだあと、美人女将のかよ(風吹ジュン)が切り盛りする飲み屋で散々、女房の悪口を言っては大盛り上がり。上機嫌で帰宅すると、この日が妻の誕生日であったことに気付き、たまにはプレゼントでもしてやろうと欲しいものを尋ねる。すると返ってきたのは、まさかの離婚届に押すハンコという答え。

 翌朝、そんな事件が前夜に起こっていたとは知らない、周造の長女・成子(中嶋朋子)が泣きはらした顔で平田家を訪れ、今度こそ、夫の泰蔵(林家正蔵)と離婚すると言い出す。おまけに、家を出て行った妻のことが心配な泰蔵までもが押しかけてきて、平田家に場を移して痴話ゲンカの続きをやられた周造は、思わず自分も離婚の危機にあることをぶちまけてしまう。

 これに驚いたのが周造の子どもたち。両親の熟年離婚の危機を知ったことから、てんやわんやの大騒ぎになる。

 周造はもちろん、妻を愛していないわけではないのだが、そんなこと口に出さずともわかっているだろという典型的な昭和の頑固オヤジタイプ。一方、妻の富子も富子で、夫と子どもたちを前に「家族のためにずっと我慢してきたのだ」と、熟年離婚にはありがちな“別れたい理由”をぶちまけるのだ。

(C) 2016「家族はつらいよ」製作委員会
[画像のクリックで拡大表示]