「東京モーターショー2017」が2017年11月5日まで開催されている。小沢コージは今回の東京モーターショーをどう見たのか。2回に分けてお届けする。

【コンセプト】なぜかTOYOTOWNが懐かしく感じる今回

イチロー選手が登壇した、2015年の東京モーターショー
[画像のクリックで拡大表示]

 いやビックリです! いろんな意味ですっかり日本だけを対象としたローカルなショーになった感がある第45回東京モーターショー。出展を見合わせた輸入車ブランド関係者には「ウチにとって東京モーターショーはバルセロナモーターショーと同じ位置づけ」と語る人もいて、これまた時代。まさか東京が出展社約30社のバルセロナと同レベルとはねぇ。

 もちろんショックではありますが、実はすべて分かっていたことでもあります。過激な外国ブランドの離脱が起きたリーマンショック後の第41回から数えて今回で5回目。東京モーターショーの存在価値は完全に変貌したのです。しかも今回はそっけなさ全開! 得意だったエンタテインメント演出がすっかり省かれてます。ホント、4年前のTOYOTOWNが懐かしい…。

 しかし冷静に見てみれば、いまだに日本は宝の山。乗用、商用、二輪を合わせて自動車メーカーが14社もあるのです。外資系も含まれますが、トヨタ、ホンダ、日産、マツダ、スズキ、ダイハツ、スバル、三菱、ヤマハ、川崎、日野、三菱ふそう、いすゞ、UDトラックスなどなど。

 こんな国は世界のどこにもありません。あのドイツですら、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、ポルシェ、オペルの6社。新興メーカーのイエス、商用車コーブスを含めても8社(トラックのMANはVW傘下、バスのゼトラはダイムラー傘下)。よって日本の場合、国内メーカーが素直にその未来像を表現すればそれだけで相当な情報量があり、インパクトにもなりうるわけです。余計な脚色を省き、分かりやすさと情報の豊富さで勝負するモーターショーという手もあるのです。

 よって今回はある種の割り切りであり、派手さのそぎ落としがハッキリが見られた気がしました。その象徴が前回あの世界のイチローと渡り合った豊田章男社長ではなく、トヨタ初の外国人副社長、ディディエ・ルロワ氏が登場した同社のプレゼン。東京モーターショー全体としても、インパクトの強さやエンタテインメント性に走らず、冷徹に「等身大の日本の姿」を語り始めた気がします。

トヨタのディディエ・ルロワ副社長
[画像のクリックで拡大表示]