電気自動車(EV)投入の話題が多い印象の「フランクフルト国際モーターショー2017(the 67th International Motor Show :IAA )」(2017年9月14~24日までドイツ・フランクフルトで開催)。小沢コージがその裏側に迫ります。

【コンセプト】EVは当分儲からないビジネス

「フランクフルトショー2017(the 67th International Motor Show :IAA )」でフォルクスワーゲンは「ロードマップE」を発表。2025年までにグループのブランド全体で、合計80を超える新しい電動化モデルをリリースするという(画像提供:フォルクスワーゲン・ジャパン)
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 「やっぱりドイツはムード作りがうまい。でも本当にどこまでやるか、いつから本気で売るかが問題だよね。EVは当分もうからないビジネスだから」

 欧州最大、2年に1回のモーターショー、IAAことドイツ・フランクフルトショー。今回の注目ポイントは当然のことながら自動運転と電気自動車(EV)。特に今年は相次いで報道された「2040年までにガソリン車、ディーゼル車の販売を禁止する」というフランスと英国の報道に引っ張られています。

 欧州最大の自動車王国であるドイツは、当然思いっきりそちら方向に向かってますが、それでも各ブランドにより微妙に温度差もあるような?

 なかでも大胆かつ具体的だったのはフォルクスワーゲン・グループで、今回の前夜祭でEV普及の新プラン「ロードマップE」を発表。2025年までにピュアEVを50車種、プラグインハイブリッドを30車種の計80車種を投入、2030年までに200億ユーロをかけて全ラインアップ300車種すべてに電動タイプを投入するというから、なんともはやな大風呂敷。

 すでに去年のパリショーでEV版VWゴルフたる「I.D.コンセプト」を発表。2020年には発売、2025年までに年間100万台のEVを売るとしてますが、それをさらに過激に上塗りした感じです。

「フランクフルトショー2017」に先駆け、メルセデス・ベンツはメディア向けイベントを開催
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 一方、プレミアムなメルセデス・ベンツはより漠然としていますが、2022年までに全ラインアップでEVを投入、10車種の販売を目指し、コンパクトカーのスマートは2020年までにすべてを電動化すると発言。

 加えてすでにPHVを10車種以上出しているBMWグループは、より冷静かつ具体的に、2025年までにEVを12車種、PHVを13車種投入するといい、傘下のミニブランドからは2019年にEVを出すと発表しました。

 日本のホンダも控えめながら、今後欧州で発表されるすべての新型車に電動化技術を投入すると発表。ただしそれはハイブリッドを含めてなので少々甘め。ホンダ車のEV比率は2030年には15~20%になるとの予想で、これは他と比べるとあまりに低い。多少ハッタリ気味でもEV化に向けて前進しようしている欧米勢に比べると、日本勢は現実的で非常に対象的。はたしてこれが吉と出るか凶と出るか、先は読めません。