「アクア」がマイナーチェンジして、これまで「X-URBAN」と呼ばれていたクロスオーバースタイルを引き継いだ「Crossover(クロスオーバー)」が7月に発売された。しかしこのアクアクロスオーバー、名前の通り“なんちゃってSUV”だと小沢コージ。試乗した結論は?

【コンセプト】名前からくるイメージより弱い?

トヨタ「アクアクロスオーバー」。税込み価格は206万2800円
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 うーん、事情は分かる。だけどトヨタももうちょい本気になってくれればいいのに。せっかくの“名前の良さ”を生かし切れてない、インパクトは十分あるのにもったいないよ…とつい本音が出ちゃいましたわ。新型「アクアクロスオーバー」。

 それはまさに2011年登場のバカ売れ新国民的コンパクトハイブリッド、トヨタ「アクア」のクロスオーバースタイルであり、SUV版。今はやりのジャンルで、名前からイメージすると、アクアをベースに「プリウス」でいうところの「C-HR」のようなSUV、あるいはマツダが「デミオ」をベースにボディーをほぼ作り直した「CX-3」のような存在にも思える。

 しかしその実態は…アクアをベースに作ったストレートすぎる“なんちゃってSUV”。中身は基本アクアそっくりそのままなんですよ。

絶対売れるコンパクトSUVセグメントなのに…

 実はこれ、まさしく久々のテコ入れであり、ある意味アクアの延命措置。というのも発売から6年もたつのにいまだ日本の乗用車販売トップ常連。2016年トップは先輩プリウスに譲ったものの、2012年から2015年までずっとトップを守ってきたし、今年に入ってもトップ5入りは当たり前。ただ、最近になって日産「ノート e-POWER」やホンダ「フィット」のマイチェンモデル、身内のC-HRが追い上げてきた。そこで2014年のマイチェン以来、3年ぶりの改良に踏み切ったわけ。

 はたしてメインにフィーチャーしたのはカタログ燃費のアップ。今まで37.0km/Lとクラストップだったが、ノートe-POWERに食われ、ホンダ「フィットハイブリッド」も頑張ってるんで、アクアは最良モデルを38.0km/Lとクラストップに引き上げたと。

 同時にデザイン変更とグレード変更にも踏み切り、後者の1つがクロスオーバーの新設。とはいえ実はこのモデル、2014年に「X-URBAN」というグレードが出ており、こちらは主にフロントスポイラー、サイドマッドガードを付けただけという“正しいなんちゃってSUV”。今回登場したクロスオーバーはその進化形という位置づけなんです。

「アクアクロスオーバー」は「アクア」の従来型クロスオーバーモデル「X-URBAN」を見直したという
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