走りはかつてのメルセデスの磐石感が戻って来た!

 一方、なんといってもシビれたのは走りです。そのテイスト! 個人的に、かつてのAクラスはステアリングフィールにこそメルセデス自慢の滑らかさであり、独自の重厚かつ骨太な味わいを感じてましたが、乗り心地は今ひとつ。

 特に3代目の初期モデルは、滑らかな路面はいいのですが一度荒れた路面に入るとガツン! とくる。それはメルセデス開発陣も感じていたようで、マイナーチェンジのたびに劇的に改善されていきましたが、さすがに芯の部分までは変えられませんでした。

 ところが今回は新作プラットフォームの「MFA-II」を仏ルノーグループと共同開発。これがメチャクチャいいのです。なかでも上級グレードの「A250」と中間グレードの「A200」の大口径タイヤ装着車が採用するリアサスがマルチリンクタイプになったボディーはピカイチ。

新型Aクラスは乗り心地が改善
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 今回はA250から試しましたが、これって本当にFF車なの? と思える前後バランス、乗り心地。マジメな話で、上級車種の「Cクラス」に匹敵しそうな動的質感です。

 ステアリングのキレ味もFFコンパクトレベルのゆったり感・正確さ・重厚感ではとてもなく、かつて「小ベンツ」と呼ばれた1980年代の「190E」を思い出したほど。あのクルマも乗ったとたん「これってSクラスじゃん」と思えるものすごいハンドリングでしたから。

 かたやエンジンは既存の直列4気筒エンジンを大幅刷新し、ピークパワー&トルクを224ps&350Nmへと上げた2Lターボと7速DCTがA250に、ルノーと共同開発した163ps&250Nmの1.3Lターボとこれまた新作小型7速DSTがA200に搭載。パワー的にはエコな気筒休止システムが付いたA200で十分かと思われましたが、走り味の良さでは明らかにA250に軍配。とにかく全体として“別物感”を感じさせるのです。このあたりは日本で改めて乗って確かめたいところですが。

「A250」のエンジン
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