【小沢コージの勝手なる提言】この性能、味わいで300万円台は今のマツダにしか作れない!

 最近、クルマはいいけど一時ほどには勢いよく売れてないマツダ。でもCX-8は、久々に今の同社にしか作れないクルマに乗った感じでした。

 ハイブリッドでなくパワフルなディーゼルをメインとし、すべての車種、グレードに最新ソリューションを惜しみなく投入し、なおかつ潔くミニバン市場から撤退したマツダ。

 今のハイブリッド中心路線を歩むトヨタに、このSUVクラスでこの燃費と力強さを両立するクルマはなかなか作れないだろうし、日産やホンダも基本的には同様です。たとえ作れてもCX-8レベルのデザイン、質感が実現できるかどうかは疑問。そもそもこの領域は良質なクリーンディーゼルエンジンが不可欠です。

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 さらに一番すごいのは価格競争力。客を引き込むための“釣り”とでもいうか、見せかけだけのように設定された格安ベーシックグレードがある中、一番安い320万円台SUVに乗っても、先進安全装備の本当に大事なところは他グレードとほぼ遜色ないってすごい。

 マジメな話、走ってみて使ってインテリアに触れて「700万円台の輸入7人乗りSUVにまるでかなわない」と思った人はいないんじゃないでしょうか。というか420万円のトップグレードならば十分対抗できる! と。しかもすぐにでも国民的ミニバン、ノア、ヴォクシーと買い換えておかしくない価格帯。まさしく日本のお父さんへの福音です。

 小沢が4、5年前にさんざん書きまくった「マツダ理想主義」の結実を見た思いです。

 「キミの理想はなんですか?」とトップに問い詰められながら、手間を惜しんで造られる今のマツダ車。それが今の日本のクルマ好きパパを満足させられるクルマになったことが実に喜ばしいのです。

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スタイル★★★★
実用性★★★★★
★★★★★

プロフィール

小沢 コージ

自動車からスクーターから時計まで斬るバラエティ自動車ジャーナリスト。

連載は日経トレンディネット「ビューティフルカー」のほか、『ベストカー』『時計Begin』『MonoMax』『夕刊フジ』『週刊プレイボーイ』、不定期で『carview!』『vividcar』などに寄稿。09年10月から10年3月までTOKYO MXテレビで毎週土曜夜11時に放映した『アンダーステア』のパーソナリティとしても活躍。近著に「アンダーステア DVD Vol.1 スーパースポーツ編」がある。愛車はロールスロイス・コーニッシュクーペ、シティ・カブリオレなど。

ブログ「小沢コージでDON!!」も随時更新。

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