ネットユーザーが旅行スタイルを変える

 観光庁によれば、2016年に日本を訪れた中国人観光客は前年より27.6%増え、過去最多の延べ637万人となった。また日本政府観光局(JNTO)によると、今年の1月の訪日中国人数は、春節が入ったこともあり、前年同月比32.7%増の63万600人で、1月としては過去最高を記録したとのことだ。しかし一方で、中国人観光客による爆買いバブルは崩壊し、彼らに人気の高かったラオックスなどでは売り上げが激減しているという。では、日本を訪れた中国人観光客はどこへ向かったのか。

 海外旅行に出掛ける中国人は増えているのだが、ガイドブックが数多く出版されているようには見えない。実際のところ、中国人が旅行先を決める際の情報源は、ほぼインターネットと言っていい。中国人観光客に20代、30代のカップルや、その世代を含む家族連れが多いのは、ネットスキルの高い20代、30代がネットでリサーチして旅行先を決めているからで、結果、その世代に受けのいいルートが自然と出来上がるわけだ。

 20代、30代の中国人観光客が求めているのは“爆買い”ではなく“体験”。例えば宿泊に際しても、有名ホテルではなく民泊を利用する傾向がある。そんな中、大手旅行サイトの「途家網」は日本支社を設立、日本旅行者向けの民泊情報サイトを開設する予定だという。途家網は2020年には日本における民泊物件数を5000件にまで増やしたいとしている。ビジネスとして成り立つようなら競合企業が参入する可能性も大きく、より民泊利用者は増えていくだろう。

 中国の若い世代は、ネットの流れ、空気感に敏感だ。故に買い物に関してもネットの影響が強く出る。「日本で買うべきもの」といったネット情報は以前から数多くあったが、最近は目薬や化粧品など手ごろな価格のものが目立つようになっている。彼らの消費行動も追随し、それらの商品が人気になるのは確実といえる。

旅行サイトで人気の高い日本の観光地
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「日本で買うべき物」を紹介するサイト
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