ここ数年、おしゃれで個性的な自転車に乗っている人をよく見かけるようになりました。ハンドルやサドルなどのパーツをカスタマイズしていたり、塗装にこだわっていたり。また、ユニークな自転車専門店も増えたような気がします。

 実は私も少し前に完全オーダーメードの自転車を作りました。完成までに3カ月もかかりましたが、自分の体形に合わせて作られた世界に一つだけの自転車。手元に届いたときは何とも言えない感動といとおしさを感じました。今では私の相棒のような存在になっています。

世界に一つだけのハンドメードサイクル

 今回私がオーダーしたのは、東京都荒川区にある、競輪をはじめとした競技用スポーツ自転車などを専門とする「マツダ自転車工場 LEVEL」です。こちらには競技用だけでなく、通勤向けの自転車や、街乗り自転車、ユニバーサルデザインのものなどがあり、すべて乗り手の体や目的に合わせてハンドメードで作っているのです。競輪選手である夫がこちらの自転車を愛用しているご縁でお願いすることになりました。

マツダ自転車工場LEVELの松田志行社長。自転車づくり30年以上のキャリアを持つマスタービルダーです

 私がオーダーしたのは「シティ・ライナー」という、1995年に開催された「第一回ハンドメイドバイシクルコンテスト」で最優秀賞に輝いたもの。

 見た目はかわいらしい街乗り自転車ですが、競技用自転車「ロードレーサー」に近い寸法で作っているため、軽快でスピード感のあるスポーティーな乗り心地なのだそうです。

 まずショールームで身長や体重、股下、手の長さ、肩幅などを測定し、それを基にコンピューターを使って自転車の詳細な設計図を作り上げます。素材は競輪用自転車にも使われている、しなやかさと強さを兼ね備えた「クロームモリブデン鋼(クロモリ)」を使用。

 フレームは設計図の通りにパイプをカットし、削り、溶接。さらに仕上げ、芯取りといった工程を経て、最後は塗装工場でオーダーした好みの色にペイントされます。どんな仕上がりになっているのか想像しただけでワクワクしました!