2016年の夏は、日本初来日の作品が話題を呼んだ「ルノワール展」や「オルセー美術館特別協力 生誕170周年 エミール・ガレ展」(8月28日まで)など興味深い美術展が多く開催されました。さらに気になったのが、世界的に有名な美術を今までと違う視点から捉えたテーマ展が立て続けに行われたこと。今回はそんな、ひとひねりある芸術を体験しました。

 まず訪れたのは東京、六本木・森アーツセンターギャラリーで開催中のルーヴル美術館特別展「ルーヴルNo.9~漫画、9番目の芸術~」(9月25日まで開催。その後、大阪、福岡、名古屋を巡回)。

 フランスでは、漫画は建築、彫刻、映画などに続く“第9の芸術”と位置付けられているそうです。フランス語圏には古くから独自に発展してきた「バンド・デシネ(BD)」という漫画文化があり、大衆的な作品から、まるで絵画のような作品まで幅広くあり、子どもから大人まで楽しまれているのだとか。

 この「ルーヴルNo.9~漫画、9番目の芸術~」は、そんなフランス語圏独自の漫画文化を背景に、漫画でルーヴル美術館の魅力を伝えようという「ルーヴル美術館BDプロジェクト」が企画。世界的に著名な漫画家16人がルーヴル美術館をテーマに自由に描いた作品の原画をはじめ、資料、映像を含めた300点以上が公開されている、ちょっと変わった美術展なのです。

 なんと、16人の漫画家のうち7人は日本の漫画家! 日本の漫画が世界から注目されていることを改めて実感します。(※7人の漫画家は荒木飛呂彦、ヤマザキマリ、谷口ジロー、松本大洋、坂本眞一、 五十嵐大介、寺田克也)

 ギャラリーの入り口では出展作家を紹介。海外の著名なバンド・デシネ作家や、『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦さん、『ピンポン』の松本大洋さん、『テルマエ・ロマエ』のヤマザキマリさんなど日本の人気漫画家の名前がズラリ。

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ニコラ・ド・クレシーの『氷河期』のワンシーンも入り口に