フランスの高級冷凍食品専門店「ピカール」がついに単独店舗として東京都心に進出。11月23日の青山・骨董通りに続き、12月2日には中目黒、12月9日には麻布十番と相次いで出店する。

11月23日に東京・青山にオープンする「ピカール 青山骨董通り店」。プレス向け内覧会には多くのメディアがつめかけた
11月23日に東京・青山にオープンする「ピカール 青山骨董通り店」。プレス向け内覧会には多くのメディアがつめかけた

 同店を日本で展開するのは、イオン子会社のイオンサヴール。これまではピカールの商品を総合スーパー「イオン」内でテスト的に販売してきたが、11月17日にはECサイトも立ち上げるなど、日本での本格展開をスタートする。

 ピカールはフランスのPicard Surgeles SAS社が展開する食品専門スーパーマーケットだ。フランスを中心にイタリア、ベルギー、スウェーデン、スイスと欧州5カ国に1000店舗以上を出店。フランス本国ではホームパーティーの定番メニューとして使われており、フランス人が選ぶ好きな食べ物ブランド調査で5年連続トップになるほど人気があるという(詳しくは、関連記事「ついに日本上陸! フランスの高級冷凍食品『ピカール』は何がすごい?」を参照)。

ピカール 青山骨董通り店の店内。冷凍ケースが並ぶ
ピカール 青山骨董通り店の店内。冷凍ケースが並ぶ
骨付きのラム肉やフォアグラはいかにもパーティー向き
骨付きのラム肉やフォアグラはいかにもパーティー向き
ガレットやパンケーキ、ワッフル
ガレットやパンケーキ、ワッフル
バゲットやベーグルも
バゲットやベーグルも
ロブスターはホールで販売
ロブスターはホールで販売
たしかにホームパーティーで盛り上がりそうメニューだ
たしかにホームパーティーで盛り上がりそうメニューだ

意外に野菜が多い?

 ピカール 青山骨董通り店に入ってみた。フロアはもちろん、壁沿いにも冷凍ケースが並ぶ。それほど広くなく、小さめのおしゃれな冷食専門コンビニというイメージだ。

 美食の国・フランスのホームパーティー御用達ということで、フォアグラやエスカルゴを使ったフランス料理をイメージしていたが、商品を見てみると意外に野菜が多い印象(もちろん、フォアグラもエスカルゴもあるが)。200超あるラインアップの半分程度が野菜カテゴリーだという。「肉類などで輸入できなかった商品があるせいもあるが、もともとピカールは野菜が強い」(イオンサヴールの小野倫子社長)。生鮮野菜の価格高騰で冷食の野菜が注目されている現状を考えると、野菜が集客の肝になる可能性もありそうだ。

タマネギの角切りやエシャロット、イタリアンパセリも。トマトやレモンバターのソースは小分けで使えるキューブタイプ
タマネギの角切りやエシャロット、イタリアンパセリも。トマトやレモンバターのソースは小分けで使えるキューブタイプ
フライパンで炒めるキノコのソテーなど
フライパンで炒めるキノコのソテーなど
ジャガイモやカボチャ、サツマイモのピューレ
ジャガイモやカボチャ、サツマイモのピューレ

冷食=インスタントという意識が変わる?

 また、日本の冷食との大きな違いは、必ずしも電子レンジで温めるだけで食べられるものではないこと。フライパンで炒めるだけの簡単なものもあるが、オーブンで焼いたりしないといけないものもある。ただオープン調理といっても、指定の調理方法に従えば、誰でも失敗なく仕上がるという。

 レンジで温めるだけの時短料理ではなく、少し手をかけることで本格的な料理が作れる――。ピカールが日本で広く受け入れられれば、日本の冷食のマーケットは大きく変わるかもしれない。

フランスで“6秒に1個売れている”といわれる「モアローショコラ」など、スイーツも人気
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レンジで温めて食べられるピザもある
レンジで温めて食べられるピザもある
パッケージのユニークさもピカールの魅力。ギフトでも喜ばれそうだ
パッケージのユニークさもピカールの魅力。ギフトでも喜ばれそうだ

(文/山下奉仁=日経トレンディネット)

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