いろいろなチーズを知ってもらいたい

 タカナシミルクレストランがこのような形でフレッシュチーズや発酵クリームを提供しているのは、「ミルク本来の風味を味わってほしい」との思いからだという。それは、タカナシ乳業の牛乳の殺菌方法にも表れている。現在、一般的に流通している牛乳で多いのは120~150℃で1~3秒間殺菌する「超高温瞬間殺菌」。この方法だと栄養成分は変わらないが、熱によりタンパク質が変性し、風味やのどごしが変化する。一方、タカナシ乳業の「タカナシ低温殺菌牛乳」は66℃で30分かけて殺菌するため、生乳に近いすっきりした喉ごしと、ほんのりした甘味が残るのだという。カフェタイムに牛乳のおかわり自由サービスを設けたのも、生乳に近い味わいのタカナシ低温殺菌牛乳のおいしさを知ってもらうためだそうだ。

 タカナシ乳業の製品でスーパーなどに流通しているのは、「北海道クリームチーズ」「北海道マスカルポーネ」などの5種。だが、同社のECサイトでは、「北海道リコッタ」「クレームエペス」「クレームドゥーブル」など、一般にはあまり名前が知られていない、飲食店向けに展開する製品も取り扱っている。「ECサイトの販売比率はまだそれほど大きくないが、この店で食べておいしさを知ってもらい、購入につながればうれしい」(杉山部長)。

ミルク感たっぷりのスイーツも豊富。「とろけるマスカルポーネティラミス」(写真左、500円)、低温殺菌牛乳で作った「低温殺菌ミルクプリン」(写真中央、350円)、「フレッシュクリームチーズのベイクドケーキ」(写真右、500円)
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(文/桑原恵美子)