麺料理というよりも“1人鍋”

 メニューはスープの味違いで全4種類。食べたのは最もスタンダードで伝統的なスープという「米粉麺 豚鶏ダブルスープ」だ。テーブルに運ばれてきたのは、1人用の土鍋に入った熱々のスープと小皿に入った具材、そしてライスヌードル。テーブルの上で鍋のスープの中に自分で具や麺を入れて食べるので、麺料理というより“1人鍋”のようだ。

最もスタンダードな「米粉麺 豚鶏ダブルスープ」(980円)。スープは豚骨のように白濁しており、黄色い脂が浮かんでいる。トッピングは14種類で、左上から時計まわりに、オクラ、ニンジン花型スライス、揚げ豚肉、錦糸卵、特製肉味噌、ウズラの卵、刻みネギ、むきエビ、スイートコーン、ニラ、高菜、ソーセージスライス、中央は豚肉とキャベツ
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 鶏の骨と豚骨をじっくり煮込んで完成させた秘伝のスープは一見しつこそうに見えたが、食べてみると意外にあっさり。香辛料の香りや味もそれほど強くない。

 圧倒されたのは14種類ものトッピング。どこから手をつけていいのか迷ったが、卓上にあった「食べ方」の注意書きどおりに、まず豚肉、次にキャベツを投入。その後は好きなように入れていいとのこと。豚肉とキャベツだけで味わってみたところ、確かにおいしいのだが想像した通りの味。なぜこの麺が中国全土で人気を集めているのかは謎のままだ。

 次にどの具を入れようか迷いつつ、近くに座っていた何会長のテーブルを見ると、そこには衝撃的な光景が。豚肉とキャベツが煮えたあとは、全てのトッピングと麺を一度に投入しているではないか。「だったらキッチンで、最初から入れて出してくれればいいのでは?」と謎が深まるばかりだ。とりあえず真似をして全部乗せてみた。その後、個々の具と麺、汁を椀によそっていく。あとで気づいたが、最初に具を全部投入することで具が温まってスープがほどよく冷めるので食べやすくなるようだ。

卓上に置かれた「食べ方」ガイド
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創業者で阿香日本の何勇(カ・ユウ)会長の食べ方を参考に、具材を全部投入
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 また、食べ進むうちに、トッピングが別添えなので何通りもの食べ方ができることにも気がついた。 “全部乗せ”して豪快に食べるのもあり。豚肉とキャベツ、麺だけを入れて麺料理として食べ、トッピングをおかずにするのもあり。トッピングの特製肉味噌、高菜、卓上のラー油や酢を入れれば、スープの味も変化するのでさらに飽きない。スープが冷めにくいので、食べ終わった頃には体が温まって大量の汗が出た。

何会長(写真右)。トッピングを乗せて食べ方を指南していた
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肉味噌や高菜を入れるとスープの味に変化が出る。卓上のラー油を入れてもおいしかった
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