iPhone新機種が発表され、各キャリアも新iPhoneに向けた料金プランを次々と打ち出している。しかし、今後の動向を占う上で目を向けるべきは、新iPhoneではないかもしれない。

 米国時間の2017年9月12日、アップルがiPhoneの新機種を発表した。従来のモデルを継承した「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」に加え、新機軸を打ち出した「iPhone X」の3モデルは、日本では9月22日より順次発売される予定だ。

 中でも注目はiPhone Xで、5.8型の有機ELディスプレーに加え、新しいチップセット「A11 Bionic」でAI関連の処理をサポートするエンジンを搭載している。これを活用して、指紋認証に代わる顔認証「Face ID」を実現したことが、新たなスマートフォンの方向性を打ち出したとして関心を集めているようだ。

 とはいえ、一般ユーザーからすると、気になるのは端末の価格と月額料金であろう。Apple Storeの価格を見ると、iPhone 8は7万8800円から、iPhone 8 Plusは8万9800円から、iPhone Xは11万2800円からと、いずれも高額だ。しかも、この春には総務省が「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」を打ち出したため、かつてのように大手キャリアが端末代を大幅に値引いて販売することができなくなっている。

端末価格の安さで勝負のソフトバンク

 そこで注目されるのは、大手キャリアの新iPhoneに関する料金プランである。そして今年、最初に動きを見せたのは、昨年もアップルの発表に合わせていち早く、大容量のデータ通信を安価で提供する「ギガモンスター」を発表したソフトバンクだった。

 9月13日の記者発表会で、ソフトバンクは月額7000円で50GBの高速通信が利用できる「ウルトラギガモンスター」を発表した。しかし、iPhone向けのプランとして注目したいのは、iPhone 8以降を対象とした購入支援プログラム「半額サポート for iPhone」のほうだ。このプログラムでは、端末を48カ月の分割払いで購入したユーザーが「データ定額サービス」または「パケット定額サービス」に加入している場合、25カ月目以降の機種変更の際は、端末の回収と引き換えに残債の支払いが免除される。

9月13日の「ソフトバンクの新サービスに関する記者発表会」説明会動画より。「半額サポート for iPhone」は、48カ月の分割払いが前提だが、25カ月目以降に機種変更すると残債の支払いが不要になる
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 「半額サポート for iPhone」の仕組みは、後述するau(KDDI)の「アップグレードプログラムEX」に近いものだが、大きな違いは月々の支払いがないこと、「月月割」による端末代の値引きが受けられることである。このサービスは毎月の通信料が安くなるものではないことから、ソフトバンクはあくまで端末の値引きに重点を置いて新iPhoneの販売促進を図る方針のようだ。