ワイモバイルやUQ mobileなど低価格をウリとする大手キャリアのサブブランドの人気が高まっている。だが、サブブランドの台頭に、独立系のMVNOや総務省は強い懸念を示している。その背景には何があるのか。

人気・知名度が急速に高まるワイモバイルとUQ mobile

 最近、“格安”通信(格安SIM)サービスの中でも、KDDI傘下のUQコミュニケーションズが展開する「UQ mobile」とソフトバンクの「ワイモバイル」の人気が特に高まっている。

 理由の1つが、テレビCMによる認知度の向上だ。ワイモバイルは以前から猫の「ふてにゃん」を起用したテレビCMを展開している。UQ mobileも昨年から女優の深田恭子さんらを起用した「3姉妹」のテレビCMを放映し、好評だ。

UQ mobileは深田恭子さんらを起用した「3姉妹」のCMで知名度を急速に上げている。写真は6月1日のUQ発表会より
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 加えて、格安ながらも豊富な端末ラインアップと強力な販路が挙げられる。

 ワイモバイルとUQ mobileは、アップルの「iPhone SE」を正規に取り扱うなど、独立系のMVNOに比べて端末調達面で優位性が高い。また、ワイモバイルは全国に実店舗のワイモバイルショップを構える。UQ mobileも「UQ WiMAX」で構築した家電量販店のネットワークを活用し、auと販売協力を進めているほか、実店舗の「UQスポット」を全国に急拡大している。

 このように、数ある格安のモバイル通信サービスの中でも、両ブランドの充実ぶりが群を抜いているのは、大手キャリアのバックアップがあるからこそだ。UQ mobileは、別会社でサービスを開始した当初は経営が低迷していたが、UQコミュニケーションズと合併しKDDIがテコ入れしたことで、急速な成長を果たした。

 一方、ワイモバイルはソフトバンクが運営しているブランドのため、ソフトバンクの持つリソースをフル活用できる。こうした大手キャリアの強みを生かし、低価格で質の高いサービスを提供することで人気を獲得しているのだ。

ワイモバイルがアップルのiPhoneを販売したり、グーグルと組んでAndroid Oneスマートフォンを提供できたりするのも、ソフトバンクが直接運営しているブランドだからこそ。写真は1月18日のY!mobile 2017 Springより
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