モトローラは低価格路線で勝負

 そしてもう1社、新しいSIMフリースマホをリリースしたのがレノボ傘下となったモトローラ・モビリティである。モトローラは6月7日に開催した新製品発表会で「moto g6」「moto g6 plus」「moto e5」の3機種を披露した。

 このうちmoto g6/g6 plusは、モトローラが昨年投入した「moto g5」シリーズの後継モデル。性能的にはミドルクラス、ミドルハイクラスにとどまるものの、デュアルカメラや縦長の液晶を採用するなど、最新のトレンドを積極的に取り入れている。しかし、モトローラの戦略を見る上で注目すべきは、「e」シリーズの最新モデルであるmoto e5のほうだ。

 moto e5で驚かされるのは、税別1万8500円という価格である。moto g6は2万8800円、moto g6 plusは3万8800円と、同クラスのスマートフォンとしては安い部類に入るのだが、エントリー向けとはいえ、moto e5は2万円を切る低価格を実現しているのだ。moto e5のメインカメラはシングルだが、縦長の液晶や指紋認証センサーを搭載し、DSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)にも対応。さらに、moto g6シリーズより大きい4000mAhのバッテリーを搭載している。

モトローラの新機種の1つ、moto e5は、1万円台という価格の安さが最大の魅力。写真は6月7日の新製品発表会より
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 実は最近、SIMフリースマホ市場では高品質、高性能な端末を求める傾向が強まっており、端末価格が上昇傾向にあった。1万円台の端末はごく一部のローエンドモデルに限られていたのだが、モトローラはあえて価格訴求で勝負に出たわけだ。

 ファーウェイ製SIMフリースマホのラインアップが手薄になったこの夏商戦、他のメーカーがシェア拡大の好機と捉えているのは間違いない。

moto e5は低価格ながらも指紋認証センサーを搭載するなど、セキュリティー面もしっかり配慮されている。背面のロゴの部分が指紋認証センサーだ。写真は6月7日の新製品発表会より
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著 者

佐野 正弘(さの まさひろ)

 福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。