「FREETEL」ブランドでスマートフォンや通信サービスを提供するプラスワン・マーケティング。その新しい販売施策「スマートコミコミ+」が実質的な“縛り”を生むことから、ネット上で批判が高まっている。これまでユーザーを縛らない方針を打ち出してきた同社がこうした施策を打ち出す背景には、MVNOを取り巻く競争環境の激化があった。

FREETELの新たな施策が批判の的に

 スマートフォンを低価格で利用できる、いわゆる「格安SIM」「格安スマホ」のサービスは現在、MVNOと大手キャリアのサブブランドが入り乱れて、激しい顧客獲得合戦を繰り広げている。そうした中で、最近新たな動きを見せているのが「FREETEL」ブランドのプラスワン・マーケティングだ。

 同社は、自社でオリジナルのスマートフォンを開発する一方で、MVNOとして通信事業も手掛けるなど、他のMVNOにはない独自の戦略を展開している。しかも同社は、ベンチャー企業でありながら、最近ではテレビCMを積極的に放映したり、独自のショップを構えたりするなど、“攻め”の姿勢を示している。大手企業と正面切って勝負していることでも注目されているのだ。

 その同社が3月22日に打ち出した「スマートコミコミ+」が、SNSなどで批判を浴びている。スマートコミコミ+は、スマートフォンと通信サービス、そして、10分間の通話が無料になる「電話かけ放題」をセットで契約・購入してもらうことで料金を引き下げる、いわゆるセット割サービスの1つだ。同社が以前提供していた「スマートコミコミ」をリニューアルして、月額料金をより抑えたものとなっており、佐々木希さんや高田純次さんが出演しているテレビCMで積極的にアピールしているように、月額999円から利用できるのが特徴だ。

プラスワン・マーケティングが新たに打ち出したセット割サービス「スマートコミコミ+」(画像はプレスリリースより)。従来のサービスをリニューアルしたものだが、その内容が批判を浴びることとなった
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 そしてスマートコミコミは、「かえホーダイ」というサービスをリニューアルしたものでもあった。かえホーダイはその名前から分かる通り、半年経過後であれば、使っていた端末は回収されるものの、残金を支払うことなく、最新のスマートフォンに機種変更できるのが特徴だった。ただし、現在のスマートコミコミ+では、最新の端末に機種変更できるまでの期間がかえホーダイより伸びており、端末の破損がなければ、利用から1年以上、破損があれば、1年半以上経過した場合となっている。

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「スマートコミコミ+」のベースは2016年10月に提供していた「かえホーダイ」。かえホーダイは半年ごとに端末が変えられたが、スマートコミコミ+では1年ごととなっている。写真は2016年10月6日の「FREETEL World 2016 Fall/Winter」より

 だが、この「残金なしで最新モデルに機種変更できる」というサービスの特徴が、SNSなどで、「実質的な縛りを生んでいる」と批判されている。スマートコミコミ+の一体どこが“縛り”となり、ユーザーの不利益を生んでいるのだろうか。