今や海外でもスマートフォンが使えることが当たり前となった現在、海外でいかにデータ通信手段を確保するかは重要なテーマだ。大手キャリアとMVNOとで、海外でのデータ通信手段にはどのような違いがあるのだろうか。

海外は「無料Wi-Fiが多いから大丈夫」ではない

 旅行や出張などで海外に行く人も多いと思うが、今や海外旅行でもスマートフォンは必需品となりつつある。海外でもメールのやりとりをしたり、現地の情報を調べたり、旅先の様子をSNSに投稿し、シェアすることも、最近では旅行の楽しみとなっている。それだけに、スマートフォンが日本と同じ感覚で利用できることは不可欠だ。

 だが、海外でのスマートフォンの利用、特にデータ通信の利用に関しては、「お金がかかる」というイメージが強い。実際、大手キャリアの国際ローミングサービスは、多くの国で定額制の使い放題となっているものの、1日当たり1980~2980円の段階制を採用しているため、3日も利用すれば、1万円近い金額になってしまう。

 「海外は無料のWi-Fiが充実しているから、Wi-Fiを使えば安心」という声もよく聞かれるが、実はそうとは限らない。実際に海外で無料のWi-Fiサービスを使ってみると、周囲に利用者が増えると急に遅くなったり、接続できなくなったりする。意外と安定して利用できないことが多いのだ。

 また、利用できるエリアも限られる。ホテルや空港の中ならともかく、外出先で「今、撮った写真をすぐにSNSに投稿したい」と思っても、Wi-Fiスポットのある場所まで移動しないと使えない。安定した通信を確保するなら、やはりモバイル回線によるデータ通信は必須だ。

 モバイル回線でより安くデータ通信をする場合、従来であれば、国内の空港でWi-Fiルーターをレンタルするケースが多かった。しかし、持ち歩く荷物が増えるうえ、機中泊の間は、使っていなくても、料金を支払わなければならない。いかにより安く、快適にスマートフォンを利用するかは、海外へ行く機会が多い人にとっては深刻なテーマだ。海外取材が増えている筆者もその例外ではない。

 そこで今回は、大手キャリアとMVNO、それぞれの国際ローミング対応状況、そして海外でより安く、確実にデータ通信を利用するための手段をまとめておきたい。実はこのテーマを追究していくと、大手キャリアとMVNOとの間に意外と大きな“差”があることも見えてくる。

写真は筆者が最近訪れたニューヨークの街並み。海外でいかに安価にスマートフォンのデータ通信を確保するかは、海外取材が増えている筆者にとっても大きなテーマだ
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