最近、大手キャリアがドローンやAI、自動運転など新技術に積極的に取り組んでいる。その背景には、スマートフォンの“次”となる新たなブレイクスルーが見いだせず、業界全体が停滞しかねないという危機感がある。

携帯電話網を活用した「スマートドローン」

 携帯電話の大手キャリアは、モバイルデバイスや通信だけでなく、さまざまな技術やサービスの開発、投資も手掛けている。代表的な例は、NTTドコモのコンテンツサービス「dマーケット」や、KDDIのベンチャー支援プログラム「KDDI∞Labo」だ。

 特に最近は、ドローンなど注目の最新技術の活用に力を入れ始めている。

 現在のドローンは、近距離からリモコンなどを使い、視認しながら操作する仕組みだ。だが、携帯電話キャリアのモバイルネットワークを活用すれば、遠く離れた場所のドローンを遠隔操作することも可能になる。それゆえ、携帯電話網とドローンを活用した取り組みを打ち出すキャリアが最近増えている。

 なかでも積極的なのがKDDIだ。同社は2016年12月に、産業用ドローンを手掛けるプロドローンや地図情報を手掛けるゼンリンと業務提携。モバイル通信を活用し、自律飛行する「スマートドローン」のプラットフォームを開発すると発表した。さらに、2017年1月には、長崎県佐世保市のハウステンボスと提携。ドローンなど新技術を活用したコンシューマー向けの価値体験提供を目的に、共同で実証実験やサービスの検討を進めると発表した。

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KDDIは昨2016年、プロドローン、ゼンリンと提携し、携帯電話網を活用したスマートドローンのプラットフォームを開発することを表明。写真は2016年12月19日のKDDIスマートドローン提携発表会より

 その第1弾として、2月18日にハウステンボス内で開催された日本初の夜間ドローンレース「ジャパン・ドローン・チャンピオンシップ in ハウステンボス」に協賛。iPadで試合をリアルタイムに視聴できるサービスを提供した。また、KDDI∞Laboと連携し、スマートドローンを活用した事業のアイデアを考える「アイデアソン」をハウステンボス内で実施するなどの取り組みを進めている。

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KDDIは長崎県佐世保市のハウステンボスで開催された「ジャパン・ドローン・チャンピオンシップ in ハウステンボス」に協賛、iPadで試合をリアルタイムに視聴できるサービスを提供した。写真は2月18日の同イベントより