2017年は、大手キャリアだけでなく、従来あまり春商戦に積極的ではなかったMVNOも、積極的にキャンペーンを打ち出すなど攻めの姿勢を見せている。果たしてMVNOは、春商戦の主要ターゲットである学生とその家族を大手キャリアから奪えるのか。

春商戦に力を入れるMVNOが急増

 大手キャリアや、UQ WiMAXといったサブブランドが相次いで学割施策を打ち出し、激しい競争が繰り広げられている春商戦。中でも3月は学生の進路が決まり新生活に向けた準備が進むことから、春商戦の山場としてスマートフォンの販売が最も活性化する時期だ。

 今年はさまざまな面で変化が起きている。一つは大手キャリアが18歳以下を優遇した学割施策を打ち出したこと(「スマホ学割プランはなぜ18歳以下を優遇するのか」参照)。もう一つはMVNOの動きだ。特に後者は興味深い。

 昨年の春ごろは、MVNOのターゲットはまだ30~40代男性が主であったため、学生とその家族が主なターゲットとなるMVNOは、春商戦にさほど積極的ではなかった。だが昨年半ばごろから、より若い世代やファミリー層もMVNOに高い関心を示すようになった。そこで、今年はMVNOも大きなキャンペーン施策を打ち出し、より幅広い層のユーザーの取り込みに力を入れるようになったのだ。

 まず、楽天の「楽天モバイル」が2017年2月15日に春商戦に向けた新キャンペーンを発表している。ただし内容は、大手キャリアの学割のように、年齢を限定したものではない。具体的には、1回線目で楽天モバイルの音声通話付きサービス「通話SIM」と、楽天でんわの「5分かけ放題」をセットで新規契約すると、1回線目で契約した通信容量に応じて、2回線目の料金が半年から1年間、大幅に引き下げられるというものだ。

 例えば、1回線目で、高速通信容量が10GBの通話SIMを契約した場合、2回線目は、高速データ通信容量がない「ベーシック」相当分の料金(月額1250円)が1年間、毎月引かれる。従って、データ通信容量をシェアするなどして上手に活用すれば、1回線分の料金が1年間、無料で利用できるのだ。またこのキャンペーンで料金が引かれるのは2回線目だけではない。何回線目でも割引が適用されるので、まとめて新規契約すればそれだけお得になる。

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楽天モバイルは春商戦に合わせ、2回線目以降の新規契約者の基本料が半年から1年間、大幅に割り引かれる「1人契約するともう1人無料!」キャンペーンを打ち出している。写真は2月15日の楽天モバイル発表会より