最近、急速に盛り上がりを見せているSIMフリースマートフォン。だが、SIMフリースマートフォンを販売するメーカーの中には、海外メーカーだけでなく、これまで耳にしたことがないような国内のメーカーも増えている。なぜ今、SIMフリースマートフォンに参入する国内メーカーが増えているのだろうか。

日本のベンチャー企業が急増

 2015年は、SIMロック解除義務化が実施されたこともあり、MVNO(仮想移動体通信事業者)やSIMフリーのスマートフォンが大きな盛り上がりを見せた1年だった。MVNOの数が増加したのはもちろん、SIMフリースマートフォンを提供するメーカーの数も日を追うごとに増加している。

 SIMフリースマートフォンの市場は、「格安スマホ」という名称の通り、安さが求められる傾向が強い。それゆえ、従来この市場に参入してきたのは、ファーウェイやASUSなど、世界的に広くスマートフォンを販売し、コストパフォーマンスの高い端末を提供できる海外のスマートフォンメーカーが大半だった。

 しかし最近は、その傾向に変化が見られるようになってきた。というのも、海外メーカーでも、これまで大手キャリアにスマートフォンを提供してきた大手企業でもない、国内の新興企業がSIMフリースマートフォンを提供するケースが増えてきているのだ。

 実際、昨年は、必要十分な性能を備えながらも、1万円台という低価格でスマートフォンを販売し、話題となった「FREETEL」ブランドのプラスワン・マーケティングが、注目を集めた。また、元NECカシオモバイルコミュニケーションズ(現・NECモバイルコミュニケーションズ)の中澤優子氏が立ち上げたベンチャー企業であるUPQも、Androidスマートフォン「A01」で、SIMフリースマートフォン市場に参入した。技術基準適合認定を取得せずに端末を出荷してしまうなど、大きなトラブルを起こしたが、ベンチャー企業がスマートフォンの提供を実現したことが、話題となったことは確かだ。

 ほかにも、コヴィア・ネットワークスや「geanee」ブランドのジェネシス・ホールディングスなど、いくつかの日本企業が、低価格なAndroidスマートフォンを提供している。このことから、従来の大手メーカーとは異なる日本の企業が、次々とスマートフォンを投入していることがわかるだろう。

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2015年12月21日に開催されたUPQの新製品発表会より。スマートフォン市場への参入は2016年からだが、早くも低価格スマートフォン「A01」のマイナーバージョンアップ版「A01X」を発売するとしている