初登場でいきなり特Aを獲得! うどんやオリーブと並ぶ特産品に

川染常男さんが育てているおいでまい。後方に見えるのは、羽床富士とも呼ばれる堤山。取材日は9月29日
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 うどん県こと香川県の美味は、うどんしかない。そう思っている人は、案外多くのかもしれない。無論、うどんは絶品だが、瀬戸内海に面した香川県は魚種も豊富で魚も旨い。小豆島はオリーブの一大産地で、おいしいオリーブオイルが取れる。そのオリーブで育てたオリーブ牛を一口食べれば、間違いなくほっぺたが落ちる。

 けれど、肝心の、うどん県民の主食の米はどうか。昔は米どころだったが、近年は温暖化の影響なのか良質な米が取れにくくなってきた。特Aの米など夢のまた夢となりつつあった……。

 そんな香川県に、彗星のごとく現れた米がある。香川県農業試験場が10年かけて開発した「おいでまい」だ。平成23年と同24年に試験栽培を実施。本格栽培がスタートした平成25年、初登場でいきなり特Aを取得したのである。

平成23年に試験栽培をして以来、おいでまいを大切に育てている川染常男さんと孝子夫人
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 「新米だともっと軟らかく感じるんやけど、このプリプリ感が特徴やと思います。粒が大きいもんやから、一粒一粒がはっきりと分かるぐらい食感があります。すっきりとした食味で、くどさがありません。冷めても粒々感があり、寿司飯に合うと思います」。

 川染常男さんは、試験栽培のときから、おいでまいを我が子のように育ててきた米農家のひとりだ。

 川染さんのお宅で、孝子夫人が炊いてくれたおいでまいと、塩むすびをご馳走になった。

 一粒一粒に弾力としっかりした食感があり、噛み心地が気持ちいい。あっさりした後味で、米が自己主張をしないため、どんなおかずにも合いそうな印象を受けた。川染さんが言うように、瀬戸内海産の旬の魚を握った、おいでまいの寿司を食べてみたくなった。

「塩むすびもいいけど、カレーライスにすると、おいでまい特有の粒々感がより強調されます」と川染常男さん。「秋はキノコなどが入った炊き込みご飯にすることもあります」と孝子さん
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