オムロン独自の顔画像センシング技術「OKAO(R) Vision」。人の視線や表情などを認識するというもので、すでに世界各国向けに5億ライセンス以上を提供しており(第1回 「世界で5億ライセンスの実力とは?)、開発者向けの情報も「SENSING EGG PROJECT」から積極的に発信している。これまでデジタルカメラメーカーなど、事業者向けに製品展開してきたオムロンが、この技術を一般家庭向け製品「ヒューマンビジョンコンポ 家族目線(HVC-C2W)」に搭載した理由を聞いた。

一般向けに、ネットワークカメラを発売

――オムロンの画像センシング技術を一般ユーザーも手軽に使えるように製品を開発したキッカケは?

寺川:私たちは電子部品の事業部で、今までは同じものを大量に作ってメーカーに届けていればよかった。しかし、マーケットの変化が大きくなり、消費者一人ひとりの求めるものが多様化していくなかで、その声にどう応えていくかが1つの課題でした。また、メーカー主導からユーザー主導へと市場が変化し、ユーザーが自分たちで開発できる環境も整ってきていて、そこに対応できる電子部品を提供したいという思いがありました。

一般ユーザーも対象にした家族目線はパッケージにもこだわった。鮮やかなピンクのカラーリングが印象的
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寺川:今までもオフィス、病院、学校、工場、店舗、家など、さまざまな環境でオムロンの画像センシング技術を活用したいというお声はいただいていたのですが、使うにはそれなりのテクニックだったり、知識だったり、その場のセッティングだったりが必要で、誰もがいつでもどこでも手軽に使える画像センサーはありませんでした。オムロンは約20年、顔画像センシング技術を開発しており、5億ライセンス以上という出荷実績もあるのですが、こういったお声に応えきれず、ジレンマを感じていました。その一つの解が今回発売した家族目線と言えます。

オムロン エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスカンパニー アプリケーションオリエンティド事業部 事業推進部 HS企画課長 経営基幹職 寺川 裕佳里氏
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方城:現代は家族が離れ離れになってしまう傾向にあります。家族目線は、離れた場所からでも家族を見守ったり、会話をしたり、写真を共有したりして、家族がもっとつながってくれたら、というコンセプトで開発しました。もう1人の家族として、ずっと家族を見守ってくれるアイテムです。