仕事の合間にエナジードリンクをぐいっと飲む――。その感覚で、カフェインをチャージするというコンセプトのカフェバーが、東京・虎ノ門駅近くに開業した。高級ワークチェアのセレクトショップ「ワーカホリック」を経営するオフィックスが運営する。特徴的なのは、コーヒー、紅茶、緑茶の3種のエスプレッソの専門店であること。豆・茶葉、抽出方法は、エスプレッソの有名店「ダブルトールカフェ」の齊藤正二郎氏が監修している。基本の3種はそれぞれ、そのまま飲む「エスプレッソ」、湯で割る「ロング」、牛乳で割る「ラテ」、炭酸割り、ビール割りの5種から飲み方を決めるという注文方式だ。「基本の飲み物を絞ったため、エスプレッソを200円(税込み)という安価で提供できる」(オフィックス・大矢泰一氏)。
コーヒーをエスプレッソスタイルで注文して立ち飲みのバーカウンターで待つと、2分ほどで「クレマ」と呼ばれる細かい泡がしっかりと載った本格的なエスプレッソが、小さなグラスで提供された。カウンター上の砂糖を入れて、かき混ぜて一気に飲む感覚は、イタリアのバルのようで楽しい。
●営業時間//平日7時~20時、土曜10時~19時
●定休日//日曜・祝日
●座席数/12~16席(時間帯によって変動)
10万円超の高機能ワークチェアも試せる
ホットドッグ(税込み 650円)は、スピードよりおいしさを重視。パン3種とソーセージ10種が選べて、ソースやトッピングも種類が多い。注文後にソーセージをじっくりと焼くため10分ほど時間がかかる。
2~4階は、10万円台が主流の高機能ワークチェアの店舗。テイクアウトの飲み物を携えて、チェアやデスクを試すことができる。1階のカフェバーは、店舗の広告塔の役割も果たすというわけだ。
近隣はオフィス街の割にコーヒー店が少ない地域。需要は多いものの、見慣れないメニューを前に迷う客が時折見受けられ、昼時には行列ができる。知名度が上がり客が増えても提供スピードを維持できれば、疲れたときにエスプレッソを補給するという習慣が根づくかもしれない。
(文/日経トレンディ編集部、写真/稲垣純也)