この記事は「日経トレンディ」2017年9月号(2017年8月4日発売)から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 コーヒーと軽食を取りながら、ゆったりとくつろげる進化型コインランドリーが7月1日、東京都目黒区にオープンした。ドイツのベルリンにある「フレディ レック・ウォッシュサロン」の海外1号店。同店とランドリーグッズを共同開発してきた藤栄が仕掛ける。

藤栄「フレディ レック・ウォッシュサロン トーキョー」
所在地/東京都目黒区中央町1-3-13
営業時間/コインランドリー24時間、カフェラウンジ・クリーニング・洗濯代行・グッズショップ9時~21時

 コインランドリーではなく、「ウォッシュサロン」と名乗る理由は、足を一歩踏み入れればすぐにわかる。乾燥機9台をはじめ、洗濯機2台、洗濯乾燥機4台、スニーカー用の洗濯機や乾燥機がずらりと並ぶだけではない。シャンデリアを取り入れるなど、およそコインランドリーらしくない洗練された内装で、カフェラウンジも併設。アイロン掛けや襟袖汚れ落とし、洋服の着こなしポイントなどのワークショップも随時開催される。一般的なコインランドリーと、人が集まるサロンの機能を融合させた、いわば「ソーシャルランドリー」という新味のある業態だ。

コインランドリー
コインランドリー
コインランドリーは24時間営業
オリジナルのランドリーグッズは常時40種類以上販売
オリジナルのランドリーグッズは常時40種類以上販売

意識したのは働く女性

 14kgの乾燥機は10分100円、オリジナルブレンドのコーヒーはレギュラーサイズ300円。ワイシャツ1枚190円からのクリーニングや、大バッグ(50L)2200円で洗濯代行サービスも引き受ける。洗濯カゴやハンガー、ブラシなど、おしゃれなランドリーグッズも40種類以上扱い、普段使いしてもらえる店づくりを目指したという。

 意識したのは、働く女性だ。共働き世帯が増加し、家事の時間を極力減らしたいというニーズが高まっている。カフェ併設型のランドリーなら、ゆったり座って一服するうちに、たまった洗濯物をまとめ洗いできる。洗濯代行サービスは、洗濯乾燥後に一枚一枚丁寧に折りたたんで返却してくれるので、家事がつらくなってきた一人暮らしの高齢者でも重宝しそうだ。

 洗濯とカフェ、ワークショップなど多彩な顔を持つソーシャルランドリー。住民の憩いの場となれるように試行錯誤を繰り返し、店舗の定着、拡大を目指す考えだ。

カフェ
併設のカフェラウンジでは、オリジナルのブレンドコーヒーやカフェラテを提供。マフィンやシナモンロールクッキーなども扱っている
クリーニングはワイシャツ190円、シャツ・ブラウス500円。洗濯代行も受け付ける
クリーニングはワイシャツ190円、シャツ・ブラウス500円。洗濯代行も受け付ける

(文/日経トレンディ編集部)

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