13年に、当時世界最小となるラジコンヘリ「ナノファルコン」を発売した玩具メーカーのシー・シー・ピー。翌14年にさらに小型の「ピコファルコン」を商品化し、昨年は小型ながらも空撮機能を搭載した「ナノファルコンデジカム」を世に送り出した。
今年は、活躍の場を空から水中に転じる。4月末に発売された「サブマリナーカメラ」は、ラジコンの潜水艦。幅78mm、奥行き112mmと手のひらに載る小ささでありながら、カメラを搭載し、水中撮影が可能なのが最大の特徴だ。深さ50cmまでの潜水が可能という。
撮影できるのは、静止画と動画。本体に256MBのメモリーが内蔵されており、120万画素の写真なら約800枚、30万画素の動画なら約5分間の撮影が可能だ。データは、水中から引き上げた後、本体を付属のUSBケーブルでパソコンに接続して再生する。
●サイズ・重さ/幅78×高さ65×奥行き112mm・90g(本体)
●電池/単3形×2本(本体)
●連続使用可能時間/40分
●操作可能距離/約2m
●潜水深度/約50㎝
●撮影可能枚数/静止画800枚(120万画素)、動画約5分間(30万画素)
水中撮影で活躍する「エサ入れアーム」
水中で撮影する被写体として、まず思い浮かぶのは魚などの生き物。そこで役に立つのが、付属の「エサ入れアーム」だ。ここに魚の餌を入れてカメラの先に取り付けておくと、魚が寄ってくる。カメラに迫ってくる魚を間近に撮影できるというわけだ。
実際に、金魚が泳ぐ水槽に入れて動かしてみた。まず感じたのが、操作の難しさ。前後左右の動きに加え、上下のコントロールも必要で、しかも水中では思うように方向が定まらない。どうやったら魚にうまく近づけるのか、操作に夢中になった。
残念だったのは、撮影している映像をリアルタイムで確認できない点。実勢で1万円を切る価格のため、Wi-Fiなどの搭載は難しかったという。映像を見ながら操作できればさらに面白いのは間違いなく、もう少し高い価格でも需要はあるように思える。
また、潜水艦、魚ともに静止しないため、静止画ではどうしてもぶれた画像になりがち。動画のほうが鑑賞に堪える印象だった。
(文/日経トレンディ編集部、写真/高山透)