マイナス金利で注目を集める住宅ローンの借り換え。その相談に特化した店舗「モーゲージ・ネクスト」が東京・京橋にオープンした。中立な立場から借り換えのアドバイスを行い、審査の申し込み手続きも代行する。手数料は20万円(税別)と高額だが、完全な成功報酬制で、十分な借り換えメリットが得られなかった場合は料金が発生しないのも特徴だ。
運営するMFSは、無料で借り換えメリットの試算ができるアプリ「モゲチェック」を以前から配信してきた企業。「審査の申し込み手続きは面倒だし、審査後でないと実際の適用金利が決まらない銀行も多い」(MFSの中山田明CEO)ため、対面型サービスのニーズがあると判断したという。
利用者はまずウェブから予約し、借りているローンの書類一式を持参して来店。まずは実勢金利に近い架空のローンを設定して、借り換えメリットがどの程度ありそうかの金額を試算してもらえる。ここまでは無料診断だ。
●営業時間/平日10時~21時、土日曜・祝日10時~18時(要事前予約。電話対応は平日18時まで)
メリットがあったら有料診断へ
この金額が手数料を十分に上回ったら有料診断へ進める。分析ツール「モゲチェックプロ」を使い、120の銀行から借り換えメリットの大きな商品を抽出。金利は変動か固定かなど、商品選びについても詳しくアドバイスし、最終的に選んだ複数の銀行への同時申し込みを代行する。審査が通った後の銀行との契約は、利用者が自分で行う。なお、JAや信用金庫のローンなどはカバー対象外だ。
審査の結果、メリットが無料診断時の提示金額未満だった場合は、手数料は発生しない。人によっては現行ローンの保証料が一部戻り、さらに得になるという。
申し込みには多くの書類が必要だが、住民票や登記簿などの手配は担当者が代行。利用者の来店は原則1回で済み、来店後の書類のやりとりは郵送で行う。
手数料は高いものの、知識がないことや手続きの面倒さを理由に借り換えを躊躇(ちゅうちょ)していた人なら、利用する価値がありそうだ。
(文/日経トレンディ編集部)