手持ちのスピーカーがブルートゥースなどに非対応でも、約5000円(税込み)の機器を買い足すだけで、スマートフォンからワイヤレスで音楽を鳴らせる。「クロームキャスト オーディオ」はそんな製品だ。ヒット商品「クロームキャスト」は、スマホで再生した動画をテレビ画面に映すものだったが、これはその音声版となる。
本製品を家庭のWi-Fiネットワークに接続すれば、同じWi-Fiにつながったスマホやパソコンからの音声を再生できる。スピーカーやアンプとの接続は、AUXとも呼ばれる35mmのLINE入力、RCA入力、光デジタル入力の3種類に対応。後者2つは別売りケーブルが必要だが、発売時期が古いものも含めて幅広いスピーカーで利用できる。
なお、クロームキャスト オーディオで再生できるのは、インターネット経由のストリーミングサービスのみ。実は本製品は、スマホ端末で再生された音楽を受信しているのではない。単体でインターネットにアクセスし、ストリーミングサービスから音楽を再生する仕組みなのだ。
●サイズ・重さ/51.9×51.9×13.49mm・30.7g
●端子/3.5mmジャック、マイクロUSB(電源用)
●対応OS/Android 4.1以降、iOS 7.0以降、Windows 7以降、MacOS X 10.7以降
●Wi-Fi/11ac
スマホを持った人が外出しても音楽は止まらない
スマホで「Google Play Music」などの対応アプリを立ち上げ、プレーリストを再生しながら「キャスト」ボタンを押すと、そのプレーリストの音楽がスピーカーから鳴り始める。一度再生が始まれば、そのスマホを持った人が外出しても、スピーカーの音楽は止まらない。次にスマホが必要になるのは、再生するプレーリストの変更など新たな指示を出すときだ。ブルートゥース接続と異なり、音楽再生中に電話の着信があっても、着信音がスピーカーから鳴ることはない。
対応サービスはまだ少なく、日本の利用者が多いものはGoogle Play Musicや「AWA」「うたパス」など僅か。とはいえ、手持ちのスピーカーを生かした新たな提案型商品として注目できる。
(文/日経トレンディ編集部)