この記事は「日経トレンディ」2016年5月号(2016年4月4日発売)から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 ピザやパエリアなど、強い火力が求められる料理に向く調理家電が発売された。mhエンタープライズ「ビタントニオ グルメオーブン VGO-55」は二枚貝のような形状で、上下から“挟む”ように加熱する卓上オーブンだ。

 蓋を閉めた状態で加熱すると、一般的な家庭用オーブンを上回る最高400℃で調理できるのが特徴。このため、高温で焼くのが理想とされるピザを作る際に、サクッとした歯応えとモチモチした食感を両立できるという。

 市販の生地とシーフードミックスなどでピザを作ってみたところ、石材プレートに生地を置いてスイッチを入れ、僅か5~6分で完成。宅配ピザを注文して届くまでの時間より早く、簡単にクリスピータイプのピザができた。冷凍ピザを焼いても同じような食感を楽しめるなど、高温で焼くメリットを実感しやすい。石材プレートは、「蓄熱性に優れ、余分な水分や油分を吸収する」(mhエンタープライズ)のもポイントという。

mhエンタープライズ
「ビタントニオ グルメオーブン VGO-55」
実勢価格/1万8230円(税込み)
サイズ・重さ/幅351×高さ208×奥行き361mm・4.8kg(ピザプレート含む)
消費電力/最大1200W
庫内温度/160~400℃
主な付属品/ピザプレート、ディッシュプレート、ピザパドル、ピザカッター、レシピブック

上下のヒーターで加熱。最高400℃で調理できる
上下のヒーターで加熱。最高400℃で調理できる
本体を立てて収納できる構造になっている
本体を立てて収納できる構造になっている

卓上で出来たてを食べられるのが最大の魅力

 水分が多い料理を作れるように、高温に耐える皿状のプレートも付属する。パエリアを作ったところ、具材をプレートで炒めてから一度取り出す手間が必要だったものの、米などを入れて約15分で炊けた。本格的なパエリアが卓上でできるので、温かいうちに好きなだけ取って食べられるのは便利だ。

 付属のレシピブックにはピザだけでなく、ローストビーフなど21種の調理法が載っている。一般的なオーブンで作れるものも多いが、卓上で出来たてを食べられるのが最大の魅力といえる。蓋にある窓から調理の様子をのぞけるのも面白い。ただし、ホットプレートとして使えない点は要注意だ。

 これまでもピザを焼ける同種の製品はあったが、「高温調理と対応するメニューの多さ、立てて収納できる点が強み」(mhエンタープライズ)。汎用性を備えたピザ焼き器であると考えれば、一台持っていると重宝しそうだ。

操作ダイヤルは温度調節とタイマーのみでシンプル
操作ダイヤルは温度調節とタイマーのみでシンプル
ピザ用の石材プレートと、パエリアなどを作れるディッシュプレートが付属
ピザ用の石材プレートと、パエリアなどを作れるディッシュプレートが付属
ピザは生地の表面がカリッとして、中がもちもちした状態で焼けた
ピザは生地の表面がカリッとして、中がもちもちした状態で焼けた
パエリアは作るのにやや手間がかかる
パエリアは作るのにやや手間がかかる
ピザを取り出すためのパドルと、ピザカッターが付属するのは便利
ピザを取り出すためのパドルと、ピザカッターが付属するのは便利
ピザなど約20種の調理法を掲載したレシピブックも用意
ピザなど約20種の調理法を掲載したレシピブックも用意

(文/日経トレンディ編集部)

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