この記事は「日経トレンディ」2017年3月号(2017年2月3日発売)から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 普段は倉庫に預けている荷物を、出張先のホテルに直送。自分は“手ぶら”で現地に向かえばいい――。そんなサービスが始まった。寺田倉庫の「minikura teburaTRAVEL」は、事前にトランクルームに預けた荷物を、スーツケースに入れて指定のホテルなどに送る仕組み。帰る際は現地からスーツケースごとトランクルームに返送すれば、また元通り収納され、衣類はクリーニングもしてくれる。

 前提となるのは、同社の宅配型トランクルーム「minikura MONO」の利用者であること。これは段ボール1箱分の荷物を月額250円(税込み。以下同)で預けられるサービス。中身は1点ずつ写真撮影され、何が預けてあるかがウェブサイト上でわかる。

寺田倉庫「minikura teburaTRAVEL」
基本料金/1週間5000円(税込み、以下同。クリーニング3点まで)。延長1日300円。クリーニング追加1点500円(素材などで例外あり)
スーツケース/容量57L、外寸60×41×26cm、重さ4.0kg
minikura MONOの預かり料金/1箱1カ月250円

1.まずminikura MONOに預ける
1.まずminikura MONOに預ける
1辺38cmなど専用の段ボール箱に、最大30点、最大20kgの荷物を入れて宅配で預ける。中身は1点ずつ撮影したうえで保管。箱の購入に1箱250円(税込み、以下同)、保管に月額250円がかかる
2.指定のホテルなどに送る
2.指定のホテルなどに送る
預けた荷物はウェブサイトに写真付きで表示される。送る品を選択して送付先を設定し、申し込みをする
スーツケースに詰める際に、ごく最低限の梱包は行われている
スーツケースに詰める際に、ごく最低限の梱包は行われている
スーツケースは現状、色もサイズも1種類のみ
スーツケースは現状、色もサイズも1種類のみ

料金は1週間で5000円

 teburaTRAVELでは、預けたなかから必要な品を選び、送付先のホテルなどを指定するだけ。3~5泊分のサイズのレンタルスーツケースに入って届く。返送後にクリーニングする衣類は、同封されてくる専用袋に入れて返す。スーツケースには、最大で預けた段ボール2箱分程度の量が入るという。運搬時の故障が懸念される精密機器などは預けられない。

返送用の着払い伝票と、クリーニングする衣類を入れる青い袋が届く
返送用の着払い伝票と、クリーニングする衣類を入れる青い袋が届く

 利用できるのは国内の旅行や出張のみ。東京―大阪間であればおおむね、出張前日の午前10時までにネットで申し込めば当日にホテルに届く。より遠隔地の場合は、もっと早く申し込む必要がある。

 料金は1週間で5000円。往復の送料と3着分のクリーニング代が含まれる。返送は、受け取った日から7日目までにヤマト運輸に渡せばいい。返送が1日遅れるごとに300円、クリーニングを1着追加するごとに500円がかかる。

 自宅の片づけとラクな旅行という、2つのニーズに応えるサービスといえる。現状は期間や料金、スーツケースのサイズなどの選択肢に乏しく、拡充を期待したい。

(文/日経トレンディ編集部)

この記事をいいね!する