デジカメの歴史を紐解くと、そのルーツはビデオカメラにある。ビデオカメラに搭載されていたセンサーを活用して、静止画用カメラを作ったのだ。そして今では、ほとんどのデジカメに動画撮影機能が搭載されている。新製品が出るごとにスペックも向上し、フルハイビジョンで撮影できる製品も多い。

 デジタル一眼レフは、業務用ビデオカメラの多くと比べてもセンサーサイズが大きく、ボケ味を生かした映像が撮れる。それもあり、近ごろのテレビ番組やCM、映画のなかには、デジタル一眼レフで撮影したものが増えている。私たちが使っているデジタル一眼レフでも同様の撮影ができるので、その能力を眠らせておくのはもったいない。静止画には一枚の絵としての趣や可能性があるが、動画ならではの臨場感や、動画に向いている被写体も確実に存在するからだ。

風で水面がゆらめく様子を捉えた。鳥のさえずりがしっかりと収められたのも、動画ならではだ(EOS 80D使用、EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM・焦点距離116mmで撮影、1/60秒、F5.6、ISO1600、59.94fps)
音声はカメラ内蔵のマイクで録音、せせらぎの音もきれいな音質だ。ホワイトバランスは白色蛍光灯に設定した。動画は、あとから色調やトーンを調整するのが難しいので、仕上がりに好みや意図があれば、撮影時にピクチャースタイルやホワイトバランスを設定しよう(EOS 80D使用、EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM・焦点距離35mmで撮影、1/60秒、F7.1、ISO1600、59.94fps)

動画撮影でもスムーズなオートフォーカスが働くかどうかが重要

 動画撮影機能を搭載したデジタル一眼レフはこれまでもあったが、オートフォーカスがビデオカメラのようにスムーズに動作する機種は少ない。EOS 80DはデュアルピクセルCMOS AFを搭載しているので、オートフォーカスが被写体の動きにしっかりと追従する。また、EOS 80Dはライブビュー画面に触ることでピント位置を指定できるタッチAFに対応しており、撮影中にピント位置を変えることで奥行き感を表現したり、見る人の視点を誘導するといった映画でおなじみの撮影テクニックも簡単に使える。

タッチAFを活用した一例。2匹の猫の間でピント位置を移動させてみた(EOS 80D使用、EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM・焦点距離50mmで撮影、1/80秒、F5.0、ISOオート、59.94fps)
これも、タッチAFを使って細かくピントを合わせ続けながら撮影した(EOS 80D使用、EF50mmF1.8 STM、F1.8、シャッター速度・ISOオート、59.94fps)