シニア層のスポーツ志向が高まりを見せている。体の機能を長く維持したいというシニア層の需要増を受け、フィットネスクラブ業界は会員の3割を60歳以上が占めるほどになった。

 水泳用品メーカーのフットマークも、シニアを応援する商品として「楽に泳げる水着」の改良版をこの春に投入。これは、「健康のために泳いでいるのに体力が持たない」という高齢者の声をヒントに開発したもので、売れ行きは予想以上に好調だという。ヒットの鍵は「浮く素材」の存在だった。

平均寿命の延び以上に、私たちは「健康寿命」を延ばしたい

 日本人の寿命は延び続けている。厚生労働省の調査によると、2016年の日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳。前年に比べ、女性は0.15歳、男性は0.23歳延び、いずれも過去最高を更新した。女性は4年連続、男性は5年連続で平均寿命を更新し、長寿国の国際比較では現在、香港に次いで世界第2位である。

 人生90年時代が現実味を帯びている。一方で、すべての人が死ぬまで元気でいられるとは限らない。健康上の理由で日常生活が制限されることなく送れる期間を指す「健康寿命」は、平均寿命よりも男性はおよそ9年、女性は13年近くも短いそうだ。「ピンピンコロリ」の最期が理想でも、現実的には日常生活に制限のある「健康ではない期間」が、平均で9~13年もあるということだ。

 老いても好きなことができて、それなりにいきいきと過ごせる。そんな健康寿命を延ばしたい――。これは多くの人の願いである。レジャー白書によると、健康志向比率が最も高い年齢層は男女ともに60歳代以上。健康や体力の向上を余暇活動の目的とする高年齢層は多く、その割合は年々高まっているという。