学童の水泳帽子やスクール水着で国内トップのシェアをもつフットマークが、中高生向けの通学カバン市場にも本格参入した。昨今、「通学カバンが重すぎる」と、生徒本人やその親が問題を提起するなど、話題の市場だ。

 文部科学省が指導する「脱ゆとり教育」で教科書がより厚く、重くなったことに加え、教科書を学校に置いて帰る「置き勉」の禁止もその原因といわれる。成長期の子どもが平均10kgもの荷物を毎朝毎夕担いで通学するのは体にも悪影響と心配する声が広がるなか、従来品にはない画期的な通学カバンで一石を投じ、需要の開拓を狙うというのだ。

 フットマークは、経営理念として「赤ちゃんからお年寄りまでの困りごと、不便を感じることを解決し、より良い生活につながるような新商品・新サービス・新市場の開発」を掲げる。同社は、学校水泳用品をはじめ、介護、健康の分野も開発製造から販売まで手がけるメーカーだ。水着では、ワンピース水着に股下が付いた「オールインワン水着」を1998年、水中運動用に国内で初めて打ち出したフィットネス水着用品の先駆けでもある。

 女子用スクール水着も、かつてはワンピース型だけだったが、「水着姿になる恥ずかしさから水泳授業の参加率が低い」とこぼす教師の声をきっかけに、同社は2004年、股下のあるセパレーツ型のスクール水着を投入。今では、学校のプールでもセパレーツ水着が主流になるなど、「授業風景を変えた」という自負がある。さらに近年は、「大人のためのスクール水着」という新しい市場を創出したことも、これまで本連載で取り上げてきた通りだ(本記事の最終ページに関連記事リストを掲載)。

 水泳の授業風景を変えたように、今度は「登下校の風景を変えたい」とフットマークの開発担当者は意気込む。そもそも中学生の通学カバン問題とはどんな状況にあるのか。そして、どんな特徴をもつ新商品で学校現場を攻略するのか。前・後編でお届けしよう。