これぞ“THEデコ電”、神戸スタイル!

 私は、平岡さんのお店に来る客層とは年齢も雰囲気も違う。なので「ちょっとデザインには悩みました」と平岡さんは打ち明ける。「京太さんの雰囲気だと、あまり派手なのも……。でも、私がデコるからには、このくらいはしないとね!」(平岡さん)。

 私は最初に受け取ったとき、「スゴイ」としか言葉が出なかった。これがSH902i……と、かなり衝撃を受けた(いい意味でも悪い意味でも)。しかし、「そうか、これこそがデコ電だ。元のケータイの面影を残す“東京スタイル”とは全く違った、徹底してデコしまくる心意気。これぞ、デコ電なのだ」と妙に納得した。

 そしてこの時から約一カ月、私は「Beauty-barbie B.B」で購入したキラキラのオリジナルストラップとともに、このスペシャルなSH902iと共に日々を過ごしている。もちろん、モバイルSuicaなどのおサイフケータイ機能も、このデコ電で利用している。

 「うわ、すごーい」「派手だねぇ」「それはなんですか?」などと、取材先に会うたびにいろいろな反応をされる。私の年齢&キャラクターでデコ電を持っていることが、正直、かなりミスマッチなようだ。ちなみに、神戸スタイルにぴったりくるモデルとして、平岡さんは「ひらきょん」の愛称で親しまれるVIVIなどの女性誌のモデル平田恭子さんを採用している。まさに、元気でキュートでキラキラが似合う!


神戸スタイル――それは男に媚びないスタイル(男性には不評だから)

 でも、デコ電の魅力は似合う似合わないだけでは語れないのだ。持っているとだんだん、今まで感じたことのない特別な感情をケータイに抱いてしまうのだ。たぶんこれは、デコ電オーナーにならないと分からない感情なのだと思うが、すごく特別な思いを持ってしまう。どこにも売ってない、私だけのデコ電。それは他人がどう思おうと、私だけの大事な宝物なのだ。それにこの目立つケータイのおかげで、行きつけのキオスクではケータイを出した瞬間「Suicaですね」と言われるようになった。ちょっといい気分だ。

 そしてこのキラキラの“神戸スタイル”というのは、男に媚びないスタイルとも言えると思う。なぜなら、大抵の男性には「派手だねぇ」と不評なのだ。しかし、デコ電好きの女の子たちは「もう、デコ電大好き!」と、どんどんエスカレートしたデコラティブなものを求めていく。「私が欲しいもの!私がキラキラで満足なもの。手にして幸せなもの」それを追い求めていくデコ電ユーザーと、「それはこんなのじゃない?」とデザインを提供する平岡さん。両者の思いが生み出したのが、この「神戸スタイルデコ電」なのかもしれない。

 今やデコ電は、立派な文化として根付き、市場を確立している。神戸スタイルデコ電などは、ネットオークションでも活発にやり取りされている。日本中、いや世界中のキラキラ好き女の子たちに浸透するのも、もはや時間の問題かもしれない。街でこんなデコ電を見かけたら、持ち主に「それ、神戸スタイル?」と聞いてみよう。きっとキラッキラの笑顔で「もちろん!」と返事が返ってくることだろう。

平岡オリジナルデザインのデコ電大集合。「これでモバイルSuicaも使ってます」

 次回は、ダンディズム漂う京都の手書き友禅帯工芸作家の生み出したデコ電テクニック、「くりすたるあーと」加工された装飾ケータイの実態に迫ります。ご期待ください!

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